ダルビッシュ 今季最多タイの12K 侍Jの金メダル祝福「いろんな人が思っている以上に凄いこと」

[ 2021年8月9日 02:30 ]

ナ・リーグ   パドレス6―2ダイヤモンドバックス ( 2021年8月7日    サンディエゴ )

ダイヤモンドバックス戦に先発し、7回を4安打2失点だったパドレスのダルビッシュ(AP)
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 笑顔が復調の証だ。2―2で迎えた4回2死一塁。ダルビッシュはスプリットが暴投となり、走者を二塁に進めた。しかし、直後に同じ球種を選択。前の打席で2ランを放ったウォーカーから空振り三振を奪った。マウンドに足を運んだ遊撃手の助言を聞き入れ「クロネンワースのおかげ」と頬を緩めた。

 7回4安打2失点。今季最多に並ぶ12三振を奪い、無四球の制球力も光った。「前回のブルペンで良い感じの投げ方を見つけたが、今日はそのブルペンよりもスプリットが良かった」。自身は7試合続けて白星を逃しているものの「全部が凄く良かったと思う。うまいこと力を抜いて投げることができた」と手応えを口にした。

 侍ジャパンに負けじと熱投を演じた。パドレスのダルビッシュ有投手(34)が7日(日本時間8日)、東京五輪で金メダルを獲得した日本代表を祝福した。08年北京五輪や09年WBCで侍ジャパンの中心を担った右腕は、同日のダイヤモンドバックス戦で7回を4安打2失点。6月21日以来の白星となる8勝目は手にできなかったが、今季最多タイの12奪三振で勝利に貢献した。

 プレーボールの約12時間前、侍ジャパンが東京五輪で金メダルを獲得。時差に加え、登板を控えていたため中継は見られなかったが「凄い。金メダルの写真も見ましたけど、凄く格好いいし、いいなと思った」と素直な気持ちを語った。自身は前回野球競技が行われた08年の北京五輪に出場。「自国開催はアドバンテージもあるが、重圧もその分大きいと思う。その中でみんなで力を合わせて、短期間でチーム一丸となって金メダルを獲ったというのは、いろんな人が思っている以上に凄いこと」と称えた。

 オールスター戦欠場の理由となった左股関節周辺の張りは徐々に良くなりつつある。16日に誕生日を迎える右腕は「まだ、いろいろなところで改善できる点がある。もうちょっとで35歳ですけど、まだ成長できると思う」と自信をのぞかせた。 (奥田秀樹通信員)

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2021年8月9日のニュース