気持ちは早くも世界の舞台 京都の3、4番三浦&川端

[ 2012年6月18日 10:00 ]

京都の3番・三浦は日本代表では俊足巧打の1番候補

日本女子プロ野球  京都3―3兵庫、京都6―4兵庫

(6月17日 わかさスタジアム京都)
 日本女子プロ野球リーグは17日、わかさスタジアム京都で前期の2試合を行い、第1試合は京都アストドリームス、兵庫スイングスマイリーズともに譲らず3-3で今季初の引き分け。第2試合は京都が6-4で兵庫を下した。

 ダブルヘッダー第2試合に勝って、一足お先に前期シーズンを終えた京都の三浦伊織と川端友紀。不動の3番、4番コンビとして初優勝に貢献したが、その余韻に浸る間もなく、気持ちはすでに世界へと切り替わっていた。

 今夏8月10日からカナダで開催の第5回女子野球W杯代表候補に選ばれた2人。23日からは2度目の代表候補合宿が行われ、いよいよ最終選考の段階に入る。そのため、女子プロ野球リーグ最終戦は欠場し、代表入りに全力を注ぐ。この日左越え二塁打を含む2安打した4番川端は、合宿へ意気込みを見せた。

 「紅白戦もあると思いますが、その中で練習してきたことを結果に出すのは普段とは違って難しいと思う。ただ、そういう緊張感の中で結果を出せるように頑張りたい」。前期シーズンの打率は.379。2年連続打率4割、3年連続首位打者も狙える位置につけた。

 5月に行われた代表合宿でも4番を務め、7打数4安打5打点と大暴れ。「W杯まで自分の出来ることをしっかりやっていく。合宿ではまた新しい何かを出していきたい」と川端の目にはしっかりと代表入り後の自分が映っている。

 京都で3番を打つ三浦は、日本代表では俊足巧打の1番候補となっている。「とことんバント練習もやってますからね。難しいですね、バントって。あとはバットの先に当てること。もう切り替えて1番という気持ちで練習に臨んでいます」。日本代表の首脳陣から突き付けられた要求はバント。1点を争う世界大会では、足とバントを絡めた攻撃が勝利への鍵となる。普段はバントをしない三浦もこの1カ月は、セーフティーバントに力を注いできた。

 サク越えも連発出来る強打者は、この日は1安打に終わったが連続盗塁も決めるなど、1番としての役割はしっかりと体に染み込ませた。「選球だけ間違えなければ私も打てます。甘い球を逃さない、それさえ出来れば大丈夫。自信を持ってやってきます」と力強く言い放った。代表入りを見据え、2人の気持ちはもうカナダに飛んでいた。

 <念願の打点女王に突っ走る京都・大倉>新打点女王を目指す京都の大倉が初回、1死満塁から左翼線への2点二塁打を放った。これで今季の打点を「16」とし、打点首位の独走態勢に入った。「リーグトップの16打点は自分でもびっくりですけど、このまま続けていけたらいいと思う。父の日でも父は残念ながら仕事で来てないですが、いい報告が出来ますね」。3番三浦、4番川端の陰に隠れがちだが、この日ばかりは先制打で5番大倉の名をしっかりと刻み込んだ。23日は4番候補なだけに、思い切った活躍が期待される。

 <第1試合は今季初の引き分け>第1試合は、京都先発宮原が6回まで1失点の好投で逃げ切るかと思われたが、兵庫から選出されたW杯代表候補の中村茜の一発で振り出しに戻された。2点を追い掛ける兵庫は最終回、1死一、二塁から4番中村の左翼線2点二塁打で同点。延長戦では両チームともに決定打が出ず、規定により今季初の延長9回引き分けとなった。打たれた宮原は「内角を中村選手の時に攻められなかった。詰めの甘さがあった」とがっくり。打った中村は打率を.459に上げ、打率首位を快走している。

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