阿部2発!得大弾でリーグ単独トップ!

[ 2010年6月27日 06:00 ]

<巨・横>ヒーローインタビューを終え、カートに乗って場内を一周しファンの声援に応える阿部

 【巨人11-2横浜】横浜・清水が投じたのは見逃せばボールだった外角低めのフォーク。巨人の阿部は「く」の字に体を曲げてバットに乗せた。打球は右翼席へ。6回の超特大24号ソロで、リーグ単独トップに躍り出た。

 リーグ戦再開から3カード連続勝ち越しとなる大勝劇に貢献。お立ち台では笑顔を振りまいた。

 「これだけ応援してくれる皆さんの力が大きい。調子が落ちるときがくるので雑にならないように今を大事にしたい」

 3回。同点としてなお1死二、三塁で初球を叩いた決勝3ラン。2回の打席では同じ初球の外角フォークで投ゴロ併殺に倒れていた。「前の打席でゲッツーだったけど、積極的にいく気持ちを変えずに打った」。6回の110メートル弾で、チームメートのラミレス、阪神・ブラゼルを抜き去った。

 6月12本塁打で残り3試合。4発打てば、自身が04年4月に記録したプロ野球タイ記録の月間16本塁打に達する。絶好調の中で前日は4打席無安打だった。フリー打撃ではフルスイングを控え、逆方向の左翼方向への打球を連発。「練習では気持ちの部分で初心に帰った。練習で打てても試合では打てないから」と胸を張った。

 好調の要因を「体調がいいのが一番」と語った。昨年7月にぎっくり腰を発症した際に原監督から「体調管理がなってない!」とリーダーとしての自覚のなさを一喝された。気持ちを入れ替えた今季は腹筋、背筋を欠かさず、試合後のケアも入念に行い全試合に出場している。捕手で本塁打王となれば75年・田淵(本紙評論家)以来35年ぶり。「体調管理してくれる嫁や、トレーナーの方に感謝です」。頼れる主将は感謝の気持ちを忘れず、まだまだ打ちまくる。

 ≪6月12本の量産≫阿部(巨)が23、24号を放ち、セの本塁打王争いの単独トップに立った。6月はこれで12本の量産。阿部の月間12本以上は04年4月16本(プロ野球記録)、09年9月12本に次いで3度目。月間12本塁打以上を3度記録したのは王(巨=8度)、カブレラ(オ=4度)、秋山(ダ=3度)に次いで4人目だ。捕手の本塁打王は1リーグ時代は38年春のハリス(イーグルス)、41年服部(名古屋)、42年古川(名古屋)といたが、2リーグ制後は57、61~68年野村(南海)、75年田淵(神)と2人だけ。阿部が固め打ちを武器に35年ぶりとなる捕手の本塁打王に挑む。

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2010年6月27日のニュース