筒香 メジャー最強左打者バットで1軍狙う

[ 2010年1月11日 06:00 ]

「マルッチ」のバットを使ってトス打撃を行う横浜ドラフト1位・筒香

 横浜のドラフト1位・筒香(つつごう)嘉智内野手(18=横浜高)がメジャー最強左打者のバットでプロ1年目に挑む。神奈川・横須賀のベイスターズ球場で行われた新人合同自主トレ2日目。筒香の手には、ナ・リーグで06、08年に本塁打、打点の2冠王を獲得したライアン・ハワード(フィリーズ)と同型のバットが握られていた。

 「知人からもらいました。ヘッドが利いていて打ちやすい。ハワードのように左右両方に本塁打を打てる打者になりたいです」
 長さ85センチ、重さ930グラム。タイ・カッブ型に似たグリップエンドが特徴的な“ハワードモデル”は、世界で最も入手が困難なバットだ。2002年創業の北米バット専業メーカー「マルッチ」の製品で、職人(社長)1人で全工程を手作業で行う。牛の骨を使用してメープルのバットの目を詰め、締め上げるといった独自の手法で仕上げるため、年間生産本数はわずか1000本。メジャーではハワードの他にプホルス(カージナルス)やベルトラン(メッツ)といった超一流選手が使用する。
 日本にも年200本ほどしか入荷されない“お宝バット”でトス打撃を行った筒香も「珍しいというのは知っていました」とニヤリ。7日にバット20本を持って入寮。「マルッチ」のバットも3本含まれており、将来にメジャー挑戦を夢見るルーキーは「いろいろ使って試していきたい」とどん欲だ。
 この日の練習中には両太腿がつるアクシデントにも見舞われたが、大事には至らずひと安心。「高校の練習の方がきつかったんで。大丈夫です」。高校通算69本塁打の“ハマのゴジラ”がハワードバットで、開幕1軍切符をつかみ取る。

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2010年1月11日のニュース