イチロー４安打固め打ち！１９戦連続安打

アスレチックス戦の５回、一塁内野安打を放ち一塁へ走るマリナーズのイチロー

　【マリナーズ１－６アスレチックス】マリナーズのイチローが今季初、メジャー通算３８度目となる４安打の固め打ちで、連続試合安打を１９に伸ばした。天才が「難しい」と位置付ける２０試合連続の区切りまであと１。近代野球と言われる１９００年以降でタイ・カッブ、ピート・ローズが持つメジャー最多となる７度目の２０試合連続安打に王手をかけた。

　持ち前の粘り強さと、職人芸のバットコントロールが光った。５回の第３打席。ア軍左腕アンダーソンの２―１からの外角スライダーに対して右腕をいっぱいに伸ばす。そのまま手首を起こして一、二塁間に転がるよう角度をつけて一塁内野安打にした。内野安打３本のうち２本を、動きの緩慢な一塁手ジアンビに捕らせる“頭脳的打撃”で安打を稼いだ。

　しかし試合後のクラブハウスで笑顔は一切なかった。４安打も１度も生還できずに敗れた以上に、城島が骨折によって離脱。沈んだ声で「（会見は）なしにしようか。ちょっときょう、無理だわ」とポツリ。正捕手不在という、チームにぽっかり空いた穴を埋めるためにも、イチローは打ち続けなければならない。