冗舌イチロー「別れた彼女とまた会ったみたい」

[ 2009年3月18日 06:00 ]

韓国戦へ闘志を燃やすイチロー

 自然と気持ちは高ぶった。練習を終えたイチローは今大会3度目となる韓国戦へ、独特の言い回しで意気込みを語った。

 「(韓国戦の)難しさは分からない。縁があるね。別れた彼女に街中でまた会っちゃう、みたいな感じじゃないの。縁があるヤツは会うからね。街中でね」
 勝てば準決勝進出が決まる大一番。ここまで4戦で19打数4安打、打率・211と調子が上がらないイチローにかかる期待は大きい。3年前の準決勝で3安打、今回も7日の対戦で3安打を放ってチームを勝利に導いた。“イチローが打てば勝てる”のムードがチームには流れている。韓国とはWBC通算6度目の対戦。「それはもう結婚しちゃった方がいいかもしれないですね。そこまで会うんだったら」と笑いを誘ったが、過去5試合で無安打に抑えられた試合は一度もない。「力がある」として、ライバルと認めるからこそ集中力も増している。フリー打撃は56スイングで柵越え2本。ライナーを意識した練習こそが“本気度”の表れだった。
 前夜のメキシコ戦を3本塁打で圧勝した韓国に「アメリカの野球に近い感じがする。体も大きいし、日本というよりアメリカに近い」と警戒心を強めた。東京ラウンドは1勝1敗。9日の敗戦後は「一回も負けたくなかった。腹が立つ」と怒りをあらわにしたが、舞台をペトコ・パークに移して気分一新。全米2位のペット用品販売会社「ペトコ」の名が付く球場にイチローは「(愛犬の)一弓(いっきゅう)を連れて来たい。ここでしか許されない強力な援軍をね。ふざけているわけじゃない。半分だけふざけているだけ」とジョークで締めた。冗舌ぶりは決戦への強い決意の裏返し。慣れ親しんだ米国の地で、再び韓国を叩く。

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2009年3月18日のニュース