横浜

[ 2008年12月3日 06:00 ]

横浜スタジアム最終戦で、娘を抱いてハイタッチする鈴木尚

 技術に衰えは感じていなかった。現役続行を勧める周囲の声もあった。しかし、鈴木尚は引退の道を選んだ。

 「横浜のチームもファンも大好きだった。他球団で横浜と対戦するのは想像できなかった」
 通算打率・303は球団記録。難しい球をいとも簡単にはじき返す技術で97、98年と2年連続首位打者を獲得した。98年日本シリーズ・西武戦では打率・480でMVP。38年ぶりチーム日本一にも貢献した。04年以降は代打出場が増えたが「レギュラーじゃない選手の気持ちが分かった。いろいろな経験が今後に役立つ」と前向きな姿勢を失わなかった。湘南育成コーチへの就任が決まり、11月の秋季練習では横須賀で若手に身ぶり手ぶりで教える姿があった。
 「コーチは本当に難しい。一から勉強して横浜に1人でも多く選手を送り出したい」。第二の人生。“ハマの安打製造機”は若手育成に全力を注ぐ。

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2008年12月3日のニュース