上原もビビる“ブラックリスト中島”

[ 2008年11月1日 06:00 ]

忍び寄った涌井に抱きつかれる中島(左)

 東京ドームで空中戦だ!1日に開幕する日本シリーズの公式練習で、西武打線が好調ぶりをアピールした。3番・中島裕之内野手(26)ら主軸は、打球が飛ぶといわれる敵地でのフリー打撃でサク越えを連発。今季12球団トップの198本塁打をマークした強打で、02年シリーズで4連敗を喫した巨人に雪辱する。

 それにしてもよく飛ぶ。中島は東京ドームで放った自らの打球の飛距離に驚いていた。
 「勘違い入るわ、ホンマ。軽く回転してしまえば勝手に飛んでいくし。力全然入れてなかったからね。新しい打ち方を思いつくかもしれんわ」。新打法発見の期待を抱かせるほど、その放物線はいとも簡単にスタンドに飛び込んでいった 
 圧巻のフリー打撃だった。右側のケージでは右方向への打球が中心だったため、18スイング中サク越えはゼロ。しかし左側のケージに入った途端、誰もがその打球に見入った。5割程度の力で左翼席上部の看板を直撃する特大弾を連発。27スイング中11発に「振らんでもミートさえしっかりすれば入る」と東京ドーム“攻略”に自信を見せた。後藤らナインとは「東京ドームは(打球が)メッチャ飛びますね」と談笑。渡辺監督も「ここは打球が上がればスタンドに入るな」と期待を寄せた。
 第1戦の先発が有力視される上原との対戦を心待ちにしていた。交流戦がスタートした05年からの通算成績は4打数無安打。それでも北京五輪日本代表でともに戦った右腕には「お前はオレの中でブラックリスト入りしている」と“警戒リスト”の1人に数えられたこともある。「いいイメージで練習ができた。上原さんからはまだ(ヒットを)打ったことがないから打ってみたいね。」と意気込んだ。
 今季の巨人戦は14打数8安打4本塁打、打率・571と爆発。予想される空中戦については「巨人はホームランが打てるのは何人かだけだけど、ウチはどこからでも打てるから」と“巨大戦力”を挑発した。まずは第1打席で巨人に強烈なインパクトを植え付ける。「ホームランじゃなく、ヒットでもチームを勢いづけるバッティングをしたい。アウトでも強烈な打球をね」。04年以来の日本一へ。西武の若きチームリーダーがシリーズの主役を担う。

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2008年11月1日のニュース