中日0―3から巨人を余裕の逆転!

[ 2008年4月1日 21:15 ]

9回、中日無死、中村紀が左越えに決勝ソロを放ちガッツポーズ。投手上原、捕手は阿部

 【中日4―3巨人】中日が3連勝。1―3の6回に李炳圭の2ランで追いつくと、9回には中村紀が左越えに勝ち越しソロを放った。中田は8回3失点で今季初勝利、9回は岩瀬が締めて2セーブ目。巨人は好投の上原が9回に力尽き、開幕から4連敗。

 ≪ノリがドッカ~ン≫打った瞬間スタンドインを確信した中村紀が右腕を突き上げ、走りながら今度は左手を上げた。試合を決める打球が左翼席へ一直線に伸びていった。
 昨季6打数無安打、4三振と完ぺきに抑え込まれた上原に、この日も3打席目までは三ゴロと2三振。3―3で迎えた9回の第4打席は「開き直って初球から思い切っていった」という。その言葉通り、真ん中高めに甘く入ってきた直球を迷いなくフルスイングした。
 テスト生から始まった昨季、最後は日本シリーズの最高殊勲選手にまで登り詰めた。中日2年目となったことしのキャンプでは「自分に足りないものは何かと考えながら取り組んできた」。具体的な説明はしないが、タイミングを早めに取り、ボールを呼び込んで打つことを意識しているようだ。3月30日の試合で今季1号を放ち「バットの先っぽだったのにあれだけ飛んだ」と自信を深めた。
 「完全制覇」への強敵となる巨人のエースを打ち砕いての勝利に「初戦を取れたのであすにつながる」。今季も頼りになる背番号99は、プロ野球史上21人目の通算350本塁打にもあと9本とした。

 ≪巨人史上ワーストタイ…開幕4連敗≫ 巨人の上原にとって、公式戦での先発は一昨年の10月以来。真っさらなマウンドに帰ってきたエースは、1人で121球を投げ抜いた敗戦直後、しばらくベンチを動けなかった。
 首脳陣は開幕投手を避け、中日との初戦に上原をぶつけた。立ち上がりは期待以上で、3回までは打者9人、わずか25球で料理した。この間に味方打線から3点の援護も得ていた。
 だが、4回にウッズの適時打で1点を返され、6回には李炳圭に2ランを許して同点。その後はともに得点がなく、志願してマウンドに上がった9回には、先頭の中村紀に甘い初球を左翼席に運ばれた。
 後続は断ったものの3~8回の安打が上原の内野安打1本という現在の味方打線に、9回の岩瀬をとらえる力はなかった。
 先発に復帰した初戦で9回4失点なら合格だろう。巨人の開幕4連敗は球団ワーストタイ記録で、いずれも投手陣が持ちこたえられなかった4敗だ。自慢の強力打線が不発では、投手陣には「1点もやれない」と力みが生じる。原監督は「4点目が取れなかった。投打のバランスが少し…」と首をひねった。

続きを表示

2008年4月1日のニュース