張本智和が涙の復活V「昔のプレーを取り戻せた」強気発言は封印、パリ五輪へ好スタート

[ 2022年3月6日 16:15 ]

卓球ライオンカップ・トップ32最終日 ( 2022年3月6日    東京・アリーナ立川立飛 )

<ライオンカップ男子決勝>ポイントを奪いガッツポーズする張本 (撮影・白鳥 佳樹)
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 男子シングルスは張本智和(木下グループ)が制した。昨年3月のWTTドーハ大会以来、1年ぶりのシングルスのタイトル。「悔しい思いをせずに乗り切れたのが久しぶりなので、安心している」。優勝インタビューでは涙をぬぐった。

 数々の史上最年少記録を更新してきた張本だが、早くから頂に立ってしまったために、最近は気持ちが守りに入ることが多かった。両親からは「(自分が)格下と思ってやらないと勝てない」と毎日のように言われ、今大会は「みんなが格上と思って気持ちを作ってプレーできた。昔のプレーを取り戻せた」と言う。

 今年1月の全日本選手権は6回戦で敗退。優勝した戸上隼輔(明大)の強気な発言を聞いて、悔しさを持つ一方で、同じように強気な発言をしていた自分を思い出した。酸いも甘いも知った今、「過ちは誰にでもあるんで」と笑う。「エースは自分か?」と問われた18歳は「それを言うとまた同じになるんで。自分が一番、強いとは思っていない」と強気発言は封印だ。

 パリ五輪に向けて始まった選考レースの初戦で好発進。今秋の世界選手権、アジア大会の代表にも決まった。「限界を作らずに挑戦できたらいい」。鮮やかに復活した18歳が、パリへ力強い一歩を踏み出した。

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