【川淵三郎氏、組織委会長就任へ語る(1)】「陰の人として、最後の成功に努力できれば」

[ 2021年2月11日 17:40 ]

<森喜朗会長後任候補関連>自宅前で報道陣の質問に答える川淵三郎氏(撮影・河野 光希)
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 東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が11日、女性を巡る発言の責任を取って辞任する意向を固めた。後任の会長就任が決定的となっている組織委の評議員会議長、川淵三郎氏が取材に応じた。一問一答は以下の通り。

 ―森会長の後任に?
 「どう言えばいいのかな、森さんがこう言ったから決まるわけじゃないよね。僕は理事でもないんだから。組織委員会の会長は理事会の互選だからね。手続きをどうするかは、さっぱり僕は知らない。森さんが『ぜひ後を引き継いで欲しい』と推薦をするって意味だな。だからまあ、推薦委員会が反対すれば、僕は選ばれないわけで。いずれにせよ、森さんの期待に添うべく、僕としては9月までだから、短い間、自分としてはベストを尽くせばいいかなと。ただ、さっき言ったように、僕が理事として選ばれて互選でもって会長になるという段取りを経なければあれだから、森さんが言ってそれで決まるわけじゃないから」

 ―会長職に前向きか?
 「前向きにならざるを得ない。森さんがああいう状況で」

 ―森会長とは話したのか?
 「森さんと1時間くらい話した。僕が引き受ける引き受けないということよりも、全部、外堀を埋められていた感じがあって。もう、森さんの意向に反して勘弁してくれとは、その話の中では言えない状況だった。気の毒で。あれだけラグビーのW杯も始め五輪もあって、いろんな準備、いろんなご苦労があってここまできた。残りわずかなところで退任されるのは自分としても残念だと思うんだよね。でも、もうほとんど準備整っていて、残りはまあ観客動員どうするかとか、外国の観客をどうするかとか、感染の防疫体制、観客をどう入れるかとか、問題として検討しないとならない数は限られている、その中でならまあ、何とかやれるかなって。森さんの今までやってきたすごい成果を僕が横取りするような感じというのは、僕としては一番嫌なこと。陰の人として、最後の成功に努力できればいいなって。それも、開催できるかどうかまだ分からないけど、森さんの意向をくんで開催へ全力を尽くすことができれば。今さっき言ったように、選ばれてないのにこんなこと言うのはおかしな話。みなさんおられるんで、知らんぷりして帰るわけにいかないから、こう申し上げているんでね。ほんとはもっとちゃんとした立場に立った時に話をさせてほしい。家族ももう、みんな反対なんだ、はっきり言って。Jリーグの時にいろんな嫌な思いいっぱいあったからね。選ばれた限りは国のために努力して、ほんとは選手村の村長さんの方が良かった。僕の人生の最後の大役、ベストを尽くしたい。選ばれればという前提をみなさんも理解してもらいたい」

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2021年2月11日のニュース