香妻陣一朗、2差2位!史上3組目きょうだい同一年Vへ

[ 2018年11月25日 05:30 ]

男子ゴルフツアー カシオ・ワールドオープン第3日 ( 2018年11月24日    高知県 Kochi黒潮CC=7335ヤード、パー72 )

2位タイに浮上した香妻(撮影・井垣 忠夫)
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 首位に4打差の14位から出た香妻陣一朗(24=フリー)が67の好スコアをマークし、首位に2打差の通算8アンダー、2位に浮上。賞金ランク73位からの逆転シード入りだけでなく日本ツアー史上3組目の兄妹・姉弟同一年優勝を狙える絶好の位置で最終日を迎える。アクロバティック打法で人気の崔虎星(チェホソン)(45=韓国)が通算10アンダーで首位。今大会の優勝で初の賞金王が決まる今平周吾(26=フリー)は前日の14位から通算5アンダーの18位に順位を下げた。

 攻めの姿勢が表れていた。最終18番の第2打は右の斜面から。ピンまで250ヤード以上の距離を残していたが、3Wでお構いなしのフルスイング。この一打をグリーン右手前まで運んだ香妻は第3打を2メートルに寄せてバーディー。首位とは2打差と優勝に手が届く位置まで自分を押し上げた。

 「せっかくいいところなのにシードのことを考えても…上を目指していかないと」。この日は賞金ランク79位北村晃一、同81位古田幸希と同組。逆転賞金シードへ後がない3人でのラウンドだったが、大胆にも開幕前に「優勝を狙ってます」と宣言した香妻だけがアンダーパーをマークし、最低条件の単独18位を大きく上回るアドバンテージを手にした。

 今年9月のマンシングウェア東海クラシックで悲願のツアー初優勝を果たした2歳上の姉・琴乃とはほとんどゴルフの話はしないという。しかし「やるからには優勝を目指す」と口を突く言葉は同じ。2人の師でもある父・尚樹さんが掲げる家訓は「どうせやるなら世界を目指せ」。シード落ちから一転、栄冠を勝ち取った姉同様、そうした気風は陣一朗にも息づいている。

 「運の強さも感じてます」。前週ダンロップ・フェニックスの開幕前日、テストで手にした新ドライバー(スリクソンZ785)が手になじんだ。不振の主原因だったティーショットの不安を一掃する救世主との突然の出合い。「飛距離も20ヤード伸びた」とこの1年なかったフルスイングの爽快感も今の香妻に勢いを与えている。史上3組目の同一年Vへ攻撃あるのみだ。

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2018年11月25日のニュース