里山 涙の引退会見 思い出は十両V「父が他界してすぐの場所で…」

[ 2018年11月25日 15:53 ]

<大相撲九州場所千秋楽>引退会見で涙ぐむ里山(撮影・中村 達也)
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 大相撲の元幕内・里山(37=尾上部屋)が25日、福岡国際センターで引退会見を開いた。今後は年寄・佐ノ山を襲名し、後進の指導にあたる。

 約15年の土俵人生を振り返り、思い出の一番を聞かれると、しばらくうつむいて涙を見せないようにした。顔をを上げると、目は真っ赤。声を詰まらせながら、現役時代の思い出に挙げたのは、07年春場所の千秋楽、豪栄道戦と、現役最後となった今場所の7番相撲。十両優勝を決めた豪栄道戦は、「相撲が好きだった父が他界して、すぐの場所だった。そこで十両優勝して、新入幕を決めたので、それが印象に残っています」と涙を拭いた。

 現役最後の琴鎌谷との一番は、投げの打ち合いの中で、先に落ちそうな腕を懸命に上げて顔から土俵へ落ちて軍配を得た。真骨頂の粘り。すでに引退を決めながらも「体が勝手に勝ちを求めていた。本当に相撲が好きなんだなと思った」と、集大成となった内容を感慨深く振り返った。

 里山は日大から角界入りし、04年春場所で三保ケ関部屋から初土俵。1メートル75、120キロ前後と小兵ながら、しぶとい取り口で活躍し、幕内は通算6場所務めた。

 師匠の尾上親方(元小結・浜ノ嶋)は「本当によく頑張ってくれた」とねぎらった。

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