亀山 リオ代表落ちから“復活”あん馬でNHK杯、全日本種目別に進出

[ 2017年4月8日 17:16 ]

<全日本体操種目別選手権男子トライアル>あん馬で圧巻の演技を見せる亀山耕平
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 体操全日本選手権の男子種目別トライアルが8日、東京体育館で行われ、あん馬で亀山耕平(28=徳洲会)が全体トップの15・250点をマーク。世界選手権代表選考の第一関門を突破し5月のNHK杯(あん馬のみ)、6月の全日本種目別選手権(群馬)の出場資格を得た。

 13年に世界選手権の同種目で金メダルを獲得したが、16年リオデジャネイロ五輪の代表を逃した。「リオで最後だと思っていた。自分の体操人生は一度、終わっている」。落選直後は現役引退に心は傾いていたものの、所属の米田監督から「カメ、やめてまうんか!?もったいないやろ!」と言葉をかけられ、進退を熟考。漠然と練習をしながら過ごしていたが、昨年12月に「楽して過ごすのも飽きてきた。本気でやらないともったいない」と現役続行を決断した。

 難しい技を追い求めてDスコアの向上を狙ってきた15、16年の演技構成を「12割」と振り返る。限界突破とも言える構成には別れを告げ、「今年は8割くらいの演技構成。Eスコアをどれだけ高められるかの勝負をしたい」と話した。「ブスナリ」など派手な技を封印し、この日は着地までミスのない演技を披露。「思ったより点を出してくれて嬉しかったけど、ボク自身は7割くらいの出来だと思っている」。Dスコア6・4点、Eスコア8・850点の演技に確かな手応えが残った。

 内村航平(28=リンガーハット)と同学年。種目別のあん馬に全てを懸ける亀山は、6種目の個人総合で全日本10連覇を狙う内村とは歩みが異なるが、競技に対する真摯な姿勢は同じだ。「(内村)航平は自分の納得いく演技を目指し続けていると思う。すごい選手だし、見習っていきたい」。今年の目標は世界選手権(9〜10月、カナダ・モントリオール)。その先には、20年東京五輪を見据える。「ボクが一番、輝く道を行きたい」。他の種目に興味はない。究極のスペシャリストは、自らが信じる道を突き進む。

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2017年4月8日のニュース