豪が入村拒否!ずさん選手村 対応策「カンガルー用意」って…

[ 2016年7月26日 05:30 ]

選手村から荷物を運び出すオーストラリアの関係者

 開幕まで10日に迫ったリオデジャネイロ五輪の選手村が日本時間25日、正式オープンし、ずさんな整備状況に選手団から不満の声が続出した。

 オーストラリア・オリンピック委員会(AOC)は入村を見送り抗議声明を発表。トイレは流れず、階段の吹き抜けは真っ暗。電気配線はむき出しで、床は「大規模な清掃が必要な汚さ」と指摘した。複数の階で同時に電気を使い、トイレを流す独自の安全テストをしたところ、壁から水が漏れ、室内に異臭が漂ったという。AOCは近隣に代替の宿泊施設を確保した。

 懸念されていた不安が露呈したリオ市のエドゥアルド・パエス市長は「豪選手団が我が家だと感じられるようにカンガルーを用意してもいい」と、対応策がなぜかトンチンカン。AOCは地元メディアに対し「必要なのはカンガルーではなく配管工だ」とあきれた反応を見せた。

 約1週間前から選手村に滞在している日本オリンピック委員会(JOC)関係者によれば、日本選手団が入る棟では当初お湯が出ず、その後水漏れが発生するようになった。

 共同電によると、不評の嵐に、選手村のジャネト・アルカイン村長は「3日以内には問題を解消する。作業員を増員した」と改善を約束した。開幕が迫る中、選手村内の「マクドナルド」や日用品を取り扱う雑貨店の準備がほぼ手つかずで“ゴーストタウン”状態が解消されるかという懸念も広がっている。

 五輪期間中に選手、役員ら約1万7000人を迎える選手村は、31棟のマンション群で総額15億ドル(約1590億円)。3600戸(2~4LDK)が分譲され、価格は日本円で2400万~9800万円。

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