NBAケネディ審判がゲイ告白 罵倒に抗議「誇りに思っている」

[ 2015年12月15日 16:11 ]

ゲイであることを公表したNBAのケネディ審判(AP)

 NBAで18シーズン目を迎えていたビル・ケネディ審判(49)が14日、米ヤフー・スポーツの取材に応えて自身がゲイであることを正式に公表した。

 NBA現役審判のゲイ告白は女性レフリーのバイオレット・パーマー氏(51)に続いて2人目。ケネディ審判は今月3日にメキシコシティーで行われたキングス対セルティクス戦で笛を吹いたが、第3Qにテクニカル・ファウルで退場を命じたキ軍の主力ガード、ライジョン・ロンド(29)からゲイを蔑視する「FAGGOT」という言葉でののしられていた。

 同審判は「NBAのレフリーであることと自分がゲイであることの両方を誇りに思っている。人間をおとしめるような行為は許されるべきではない」とロンドへの抗議を漂わせながらカミングアウト。この告白を受けて14日にテキサス州サンアントニオで行われたスパーズ対ジャズ戦を担当したが、試合前の審判紹介の際にはアリーナのファンから大きな拍手を浴びた。

 ロンドとキングスのビベック・ラナディベイ筆頭オーナー(58)は謝罪したももの、ロンドにはリーグから1試合の出場停止処分を科せられ、15日のロケッツ戦は欠場。アダム・シルバー・コミッショナーは「ビル(ケネディ審判)を全面的に支援する。彼は情熱を持ってこの仕事をずっとやってきた。すべての人間の尊厳を守るのが我々の仕事だ」というコメントを発表した。スパーズのグレグ・ポポビッチ監督(66)も「残念な事件。ビルは立派な人間だ。性的指向など何も関係ない」と発言。この一件は大きなニュースとなって全米に広がっていった。

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2015年12月15日のニュース