余命わずかで全米大学バスケで活躍 19歳の女子選手死去

[ 2015年4月11日 13:28 ]

 脳腫瘍を患い余命わずかとされながらも全米大学バスケットボールのコートに立ち、シュートを続けて決め全米の感動を呼んだ女子選手ローレン・ヒルさん(19)が10日死去した。仲間の選手らが大学に集い、勇気ある生き方をたたえた。AP通信が伝えた。

 ヒルさんは中西部インディアナ州の高校に通っていた1年半ほど前、バスケをしている最中に目まいを感じるようになった。腫瘍が見つかり、治療を受けたが治らず、余命2年弱と宣告された。

 オハイオ州の大学に進学後も目まいと闘いながら練習に励んだが、症状は悪化。生きているうちに試合に出て得点を挙げたいというヒルさんの願いをかなえようと、全米大学体育協会(NCAA)は昨年秋、特例で開幕戦を2週間も早め、ある大学は多くの観客を呼べるよう、1万席を擁するアリーナを提供した。

 夢の出場を果たしたヒルさんは、不自由になっていた利き手とは反対の左手でシュートを決めたり、試合最後の点を入れたりして大活躍した。

 ヒルさんは生前「夢を諦めないで。闘うべきものを見つけて。私は他の人たちのために闘う」とのエッセーをつづっていた。その言葉通り、小児がん研究のための資金集めに奔走したという。(共同)

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2015年4月11日のニュース