白鵬、単独トップ1敗キープ!14日目にも大鵬に並ぶ32回目優勝

[ 2014年11月22日 05:30 ]

琴奨菊を上手投げで破った白鵬

大相撲九州場所13日目

(11月21日 福岡国際センター)
 大鵬に並ぶ歴代最多32回目の優勝を狙う横綱・白鵬が優勝争いで単独トップに立った。大関・琴奨菊を上手投げで下して1敗を守った。鶴竜が日馬富士との横綱対決で寄り切られて2敗に後退。14日目に白鵬が日馬富士に勝ち、鶴竜が琴奨菊に敗れれば優勝が決まる。
【取組結果】

 主役は俺だ。1敗を守って優勝に大きく前進した白鵬は引き揚げた支度部屋でも興奮や喜色を見せなかった。「(今場所は)後半に入ってから落ち着きが出てきた。一番、一番、集中したという感じ」。座り慣れた“定位置”に戻るのは当然のこと。歴代2位の優勝31回を数える第一人者の自負が表情を引き締めさせた。

 過去40勝4敗と圧倒している琴奨菊戦。ケンカ四つだが、立ち合いすぐに右を差し勝った。それでも前に出ようとする相手の圧力を巧みに利用して、最後は左上手で豪快に投げ転がした。「いい流れで、タイミングよく投げました」と自賛。北の湖理事長(元横綱)は「厳しい(攻めの)相撲だった。何回も優勝している安定感が出た」と力量を称えた。その上で「これで流れは白鵬でしょう」とV32達成に太鼓判を押した。

 在位44場所の白鵬は先輩横綱として、前日12日目の鶴竜の右変化に苦言を呈した。「何となく気持ちは分かる気がする。変化は私もあります。朝青龍関との優勝決定戦で…。あれは大関時代でしたか。横綱になってからは一度がっちり受けて立つ。そこからどうなるかは分かりませんけど」。朝稽古後に横綱の理想像を語り、土俵では琴奨菊の圧力を受け止めて快勝し、優勝を争う後輩横綱に手本を示した。

 14日目は日馬富士との対戦。「大関戦が始まった頃から思い切りの良さが出ている。それを思い出しながら取りたい」。今場所6日目の高安戦で約2年ぶりに金星を配給。いつもと異なり追いかける展開でも冷静さを失わなかった現役最強力士。賜杯を抱くのは当然かもしれない。

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2014年11月22日のニュース