遼 逆襲2年目19位発進「昨季苦しんだ自分はどこに」

[ 2013年10月12日 06:00 ]

17番でバーディーパットを決め、ギャラリーの声に応える石川

USPGAツアー フライズコム・オープン第1日

(10月10日 米カリフォルニア州サンマルティン コルデバレーGC=7368ヤード、パー71)
 苦しんだ分だけ成長していた。米ツアー本格参戦の2季目。シード権を失い、下部ツアーの入れ替え戦からはい上がった石川は、ライバルの松山を1打上回る、2アンダーの69とまずまずのスタートを切った。

 昨季は腰に不安もあり、初戦で予選落ちするなど低迷。5月のHPバイロン・ネルソン・クラシックの10位が最高ともがいた。それが、今季開幕戦は19位の好発進。「昨シーズンに苦しんだ自分はどこに行ったのかな」という滑らかな口調が確かな自信を物語っていた。

 1番で約5メートル、2番で約7メートルのパットを沈めて連続バーディー。「もう一回打っても入らない」という距離をねじ込んだようにパットがさえた。6番をダブルボギーとしスコアを落としたが、8番でバーディーを奪い返して「リラックスできた」という。開幕戦で選手たちが慎重になったためか、全体的にプレーの進行が遅れる展開には「あり得ないでしょ」と苦笑い。それでもペースを乱すことなく、後半は短い距離を確実に決めて3バーディーを奪った。

 23試合で13度予選落ちした昨季はことごとくチャンスを外した。しかし、課題だったパッティングはインパクト後もしっかり振ることで不安を解消した。昨年の平均パット数は1・816で180人中160位と低迷したが、この日の平均パット数は全体14位の1・643をマーク。ショートパットを外して天を仰ぐ以前の姿はなかった。

 昨季はレギュラーシーズンでシードを逃したものの、9月に4試合行われた入れ替え戦で復調。初戦こそ予選落ちしたものの、残り3戦はベスト10に入り、好感触のまま新シーズンに臨んだ。「充実している。特に(きょうは)上がり6ホールでいいプレーができた」。一皮むけた男の逆襲がいよいよ始まる。 

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2013年10月12日のニュース