全柔連の福田理事が辞意…わいせつ行為認める

[ 2013年5月24日 16:15 ]

助成金問題や現職理事のわいせつ行為について、記者の質問に答える全柔連の上村春樹会長

 全日本柔道連盟(全柔連)の現職理事が関係者の女性にわいせつ行為をしたとされる問題で、福田二朗理事(76)=東京都連盟会長=は24日、事実関係を認めた上で「申し訳ないし、辞めないと女性も納得しないだろう」と全柔連に辞表を提出する意向を示した。東京都連盟会長も辞任する。

 福田理事は2011年12月に東京都内の地下鉄のエレベーターで女性に無理やり抱きついたり、キスを迫ったりしたことを認めた。当時は酒に酔っていたといい「記憶があいまいなところもあるが、おおむねそうだと思う」と話した。

 全柔連は24日、弁護士を含めた特別調査チームを発足。来週中に両者から事情を聴き、6月11日の理事会に諮る処分案をまとめることを決めた。暴力指導、助成金の不正と問題が続き、辞任すれば全柔連理事では今年3人目の異例の事態。上村春樹会長は「(辞意を)直接には聞いていないが残念なこと。来週中には調査が終わるのでその上で方針を出したい」と述べた。全柔連は辞意と関係なく処分する意向。

 この問題を23日に明らかにした1992年バルセロナ五輪銀メダリストの溝口紀子氏は被害を訴えている女性を「全国大会に出場するレベルの選手」としたが、全柔連でセクハラ根絶の責任者を務める北田典子氏は24日、「柔道経験はあるが現在、選手ではない」と説明。また、女性が全柔連の役員に対してじかに問題解決を求めたことはこれまではなかったと、前日の溝口氏の説明を訂正した。

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