主体性見えない全柔連 評議員から批判噴出

[ 2013年3月26日 21:43 ]

 暴力指導問題に助成金の不正受給疑惑と不祥事が続く全日本柔道連盟(全柔連)に対し、全国各地を代表する評議員から批判や不満が噴出した。

 ロンドン五輪代表を職員に抱える了徳寺学園で理事長を務める千葉県代表の了徳寺健二氏は「全柔連理事会は甚だお粗末。処分は遅きに失し、反省の弁もなかった」と強い口調。旧知の国会議員から助成金問題で上村春樹会長を証人喚問したいとの意見を聞いたと明かし「一日も早い信頼回復を」と声を絞り出すように言った。

 ほかの評議員からも「指導者の意識改革を」「これでは子供に柔道をさせられない」といった意見が続出。上村会長や理事の総退陣を求める意見も出された。

 強い批判、不満に上村会長は「真摯に受け止めます」と返答するのが精いっぱい。助成金問題では「第三者委員会の先生方に調査をお願いしている」と繰り返し、主体性は見えなかった。

 暴力問題では告発選手に聴取を拒否され独自調査はできなかったが、助成金問題は独自にうみを出すことも不可能ではない。しかし第三者委に全面的に頼ることとなり、全柔連幹部は全容解明に「2カ月くらいかかるのでは」と見通しを語る。組織改革のスピードはなかなか上がらない。

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2013年3月26日のニュース