今季初Vスルリ…大貴、スタート板で手滑らせ滑落

[ 2013年1月21日 06:00 ]

2回目のスタート前にバランスを崩して助走路を滑り落ちる伊東大貴

W杯ジャンプ男子札幌大会個人第15戦

(1月20日 札幌市大倉山=HS134メートル、K点120メートル)
 伊東大貴(27=雪印メグミルク)が前代未聞のアクシデントで優勝のチャンスをフイにした。1回目で2位につけ、逆転を狙った2回目のスタート前に手を滑らせて助走路を滑落。失格となって30位に沈んだ。前日にW杯初勝利を挙げたヤン・マトゥラ(32=チェコ)が247・0点で2連勝。竹内択(25=北野建設)が7位、葛西紀明(40=土屋ホーム)が19位だった。

 今季W杯初優勝は目前のはずだった。伊東は1回目に130・5メートルを飛んで2位。だが好事魔多し。2回目、雪で濡れたスタート板で右手が滑った。慌てて体勢を立て直そうとしたが、踏ん張った右手が再びつるん。そのまま踏切台まで約85メートルを転げ落ちた。欧州の細いタイプとは異なり、大倉山のスタート板は幅のある鉄板。握りしめることのできない独特の形状も災いした。シグナルが青になる前にスタートしたとみなされ、2回目は失格となった。

 コメントを避けた本人に代わり、横川朝治ヘッドコーチは「もうインターネットにアップされてるんじゃないの?どんな形でも日本人が注目を浴びるのはいいこと」と苦笑い。その読み通り、映像はあっという間に動画投稿サイトで世界中に拡散した。大きなケガがなかったのは幸いだが、復調しつつある日本のエースにとってとんだアクシデント。いや、飛ぶことすらかなわない悲しいアクシデントだった。

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