「親父のかっこいい姿を」織田 完全復活への好演技

[ 2012年10月28日 16:08 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第2戦 スケートカナダ最終日

(10月27日 カナダ・ウィンザー)
 完全復活への足取りは力強かった。左膝の大ケガを乗り越えた織田がGP初戦で3位に食い込み「帰ってきたんだと周りの選手に思ってもらえればうれしい」と喜びをかみしめるように話した。

 課題だった冒頭の4回転トーループは跳んだ瞬間に回転不足かと思ったというが、意地で着氷した。SPでも成功させた大技を決めると、高さのある3回転半ジャンプで会場の拍手を浴びた。軽妙なしぐさを織り交ぜながら、スピンでは最高難度のレベル4をマークする好演技だった。

 上位2人は4回転を2度跳んでおり「トップ選手と戦える演技構成をまだ組めていない」と自覚する。それでも大きなミスを防いだことで技術点は世界王者のチャンを上回り、優勝したフェルナンデスとも6・67点差しかない。「追い付けるという希望はある」と自信を深めた。

 辛抱強く治療を受け、膝周りの筋肉を鍛えるなど地道な努力で復調した。2歳になった長男の信太朗ちゃんに「自己記録を更新して初めて、親父のかっこいい姿を見せられる」と、25歳の実力者は奮闘を続ける。(共同)

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2012年10月28日のニュース