ＮＥＣナドロ、大畑超え７トライ！ラーメン“解禁”だ

＜キャノン・ＮＥＣ＞後半１９分、ＮＥＣのネマニ・ナドロ（右）がタックルをかわしてトライを決める

ラグビー日本選手権２回戦 ＮＥＣ６２―１９キヤノン

（3月4日 熊谷）
　トップリーグ（ＴＬ）プレーオフトーナメントと同じ４強になった。２回戦２試合を行い、ＴＬ３位のＮＥＣはトップチャレンジ王者のキヤノン戦で元フィジー代表ＷＴＢネマニ・ナドロ（２４）が１試合最多７トライをマークする１０トライを奪って６２―１９と快勝した。１１日の準決勝でＴＬ２位のパナソニックと対戦する。ＴＬ３位の東芝は大学選手権３連覇の帝京大に１４トライを決めて８６―１９と圧勝。準決勝でＴＬ１位のサントリーと対戦する。

　敬虔（けいけん）なクリスチャンのナドロは試合後に右膝をついて両手で天を指さした。「うれしい。疲労もあって最高のレベルではなかった。フィアンセに感謝のお祈りをしたんだ」。元日本代表ＷＴＢ大畑大介氏らが持っていた日本選手権の１試合最多トライ記録（５）を更新。近日中に挙式する４歳年上のキムさん（２８）にささげた。

　岡村ヘッドコーチの試合前のゲキが効いた。「チームプレーより１人で相手を抜いて７トライ取れ」。１メートル９５、１２９キロのナドロは前半１５分に１メートル８５、９０キロのキヤノンＦＢ田井中をはじき飛ばしてトライを奪うと勢いに乗り、昨年１２月のホンダ戦で記録した自己最多の１試合６トライを上回った。

　体重が１３４キロまで増えたため、大好物の味噌ラーメンを断っていた。指揮官から「ラーメン解禁」を伝えられたフィジー人は「きょうは寒かったからスープまで飲み干すよ」とニッコリ。準決勝パナソニック戦でも相手をひとのみしてチームを６季ぶりの決勝に導く。