美香 足ツボで時差ボケ解消!4アンダー首位発進

[ 2011年9月24日 06:00 ]

8番、バーディーパットを沈め声援に応える宮里美香。初日4アンダーで首位タイと好発進

ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン第1日

(9月23日 宮城・利府GC=6550ヤード、パー72)
 被災地への思いを胸に宮里美香(21=NTTぷらら)がボギーなしの4バーディーで68をマークし、不動裕理(34=フリー)、恒川智会(28=高沖ゴルフアカデミー)と並んで首位発進した。5年ぶりに出場した宮里藍(26=サントリー)は2バーディー、3ボギーの73で40位と出遅れた。
【第1R成績】

 特別な思いが体を突き動かした。宮里美は2番パー5で残り110ヤードの第3打をPWで1・5メートルにつけるとこのホールから圧巻の3連続バーディー。8番パー5でも第3打を80センチにつけてバーディーを奪った。ショットがぶれた後半はチャンスにつかず我慢のゴルフを強いられたが、粘ってすべてパーを並べた。

 4アンダーで日本ツアーでは2度目となる首位発進。今季海外メジャー4試合中3試合でトップ10入りした21歳は「日本になかなか帰って来られない分、アグレッシブなゴルフを見てほしいという気持ちは強かった」と18ホールを振り返った。

 米国を主戦場とし、海外で日本の素晴らしさを身にしみて感じているからこそ、3月の東日本大震災には心を痛めた。「日本人として忘れちゃいけない出来事」と言い、震災直後に宮里藍、上田桃子と被災地への寄付金を募る基金を立ち上げ、また、自身も今季の国内外メジャーの獲得賞金全額を義援金とすることを決めた。8月3日には被災地の宮城県名取市を訪問。小学生らとスナッグゴルフで交流し、「プロゴルファーとして一生懸命やることしかできない。被災地へ良い報告を届けたい」と気持ちを新たにしていた。宮里美にとって被災地・宮城で活躍する意味は大きかった。

 18日に米国から帰国したばかりで時差の影響は隠せない。それでも、今週は、今季から帯同するトレーナーに、不眠に効くといわれる両かかとの「失眠(しつみん)」というツボに5~10分間、お灸(きゅう)を施してもらい、熟睡できるようにするなど、勝つための最大限の準備をしている。

 この日、コースには大会側が招待した名取市の被災者の姿もあった。「あと2日、もっと良いプレーを見せたい」。前を向いて戦う姿が復興を目指す人たちに届くことを信じ、残り36ホールに挑む。

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2011年9月24日のニュース