竹縄親方に1571万円の退職金支払われていた

[ 2011年2月26日 06:00 ]

大相撲八百長問題

 日本相撲協会は25日、八百長問題で関与を認めている竹縄親方(元幕内・春日錦)に1500万円を超える力士としての退職金(力士養老金、勤続加算金)を支払っていたことを明らかにした。放駒理事長(元大関・魁傑)は「(退職金は)力士を辞めたときに払う。その後にこの問題が出たのだから。辞めたときは何でもなかったし、その時点で払った」と説明。今年の初場所限りで引退した竹縄親方には、相撲協会の寄付行為の規定で計算すると1571万円が支払われたことになる。

 しかし、竹縄親方は昨年春、夏場所での八百長関与を認めており、それを含むキャリアで得た“報酬”を手にすることに批判が集まるのは必至。しかも、現在の規定では、解雇処分を受けた者に対しては理事会の決議により退職金を支払わないことができる。同じく八百長関与を認めた千代白鵬らが今後の処分で解雇となった場合には、退職金が支払われないことが濃厚で、竹縄親方だけが“辞め得”になってしまう。現段階で相撲協会に返還や没収を要求する様子はなく、八百長問題の対応に世間とのずれがあることがあらためて浮き彫りとなった。

 ≪給料辞退の連絡なし≫相撲協会は25日、八百長問題が発覚してから最初の給与支給日を迎えたが、放駒理事長は八百長関与と認定された十両・千代白鵬と清瀬海、竹縄親方の3人から受け取りを辞退する連絡はなかったことを明かした。また八百長問題の再発防止委員会について、外部有識者委員3人の人選が固まりつつあり、親方の委員5人を合わせて来週半ばにメンバーを発表できる見通しを示した。

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2011年2月26日のニュース