協会やっと動いた!朝青龍問題「調査委員会」設置

[ 2010年2月2日 06:00 ]

<相撲協会理事選挙>会見を終え引き上げる武蔵川理事長

 日本相撲協会が横綱・朝青龍の暴行問題に関し、ようやく本格的な調査に乗り出すことになった。理事選後に行われた新理事会で朝青龍の暴行問題が議題に上がり、再任された武蔵川理事長(元横綱・三重ノ海)の特命で調査委員会(仮称)を設置することを決定した。調査委員長に友綱親方(元関脇・魁輝)、委員には外部理事で元東京高検検事長の村山弘義氏(弁護士)、玉ノ井親方(元大関・栃東)が就任。徹底調査で真相究明に当たる。

 やっと協会が重い腰を上げた。これまでは理事選を控えていたこともあって、協会として朝青龍の暴行問題についての具体的な対応は先送りにしていた。だが、理事選後に行われた新理事会で、ようやく暴行問題について討議。武蔵川理事長は「事実を把握しないといけない。そのため友綱理事、外部村山理事、危機管理の玉ノ井親方の3人で早急に事実関係を調べて(理事会に)報告してもらうことにした」と3委員による調査委員会を設置することを決めた。
 委員長に任命された友綱親方は「横綱の事情聴取はある。師匠、関係しているマネジャーから話を聞きたいし、できれば被害者からも聞きたい。診断書も出ているし、どれくらいの被害か聞きたい」と幅広く調査を徹底していく意向。この日、高砂親方から受け取った報告書の内容を精査した上で、きょう2日に高砂親方本人から事情を聴く方針だ。村山外部理事も「高砂親方からの報告はなかった。それがなきゃいけない。報告だけで足りるかということもある。理事会としてしっかりと調査しないといけない。横綱の地位に関することで慎重さも必要だ。迅速、厳正に調査する」と話した。
 当初は4日の理事会で朝青龍の処分を決める見通しだったが、調査が長引いた場合には、4日以降に臨時理事会を開催して、あらためて処分を検討することになる。度重なる不祥事に武蔵川理事長は「起きてはいけないことが起きて、協会として責任を感じている」と神妙な表情で話した。そして、朝青龍については「(暴行が)事実ならばそれなりの処分を覚悟してもらいたい」と、解雇を含めた厳罰も辞さない構えをみせた。「酔っていて記憶にない」とこの期に及んで苦しい言い訳をしている朝青龍。取り巻く状況は、ますます厳しくなりそうだ。

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2010年2月2日のニュース