絶好調の葛西以外悩める飛行隊…あのベテラン復調期待

[ 2010年2月2日 07:38 ]

全日本ジャンプのノーマルヒルで2位となった葛西紀明=1月30日

 バンクーバー冬季五輪のノルディックスキー・ジャンプ代表が、1月30、31日に札幌市で行われた全日本選手権で五輪前最後の実戦を終えた。1月の国内調整で、37歳の葛西紀明(土屋ホーム)の安定感は随一。しかし、ほかの選手は連戦の影響でフォームを細かく修正できず、米国での最終調整が鍵を握りそうだ。

 各選手は1月9日から約3週間で9試合に出場した。その間に五輪代表が決まり結団式に参加した。練習時間は十分にあったはずだが、試合の結果を強く意識し打ち込める環境でないと感じた選手が多かったようだ。初めて五輪に挑む22歳の竹内択(北野建設)は「試合が続くと考えることも増える。もう少し試合をなくして、という話を選手同士でした」と明かした。
 30日の大会後にノーマルヒルのジャンプ台で居残り練習をした24歳の伊東大貴(雪印)は「ワールドカップ(W杯)から帰って、ようやく調整らしい調整ができた。1日じゃ足りないけど」とぽつりとつぶやいた。
 優勝した1998年長野五輪以来の団体のメダル獲得には、39歳の岡部孝信(雪印)の復調は欠かせない。本来の姿が影を潜めるベテランは「(国内)調整と言っても試合に出ていただけ。米国に行って静かに飛びたい」と漏らした。4日に日本を出発し、集中できる環境のソルトレークシティーで4、5日間、“練習不足”を解消する。

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2010年2月2日のニュース