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札幌 都倉が千金同点弾!開幕3連敗阻止で今季初の勝ち点

[ 2017年3月12日 05:30 ]

明治安田生命J1第3節   札幌1―1C大阪 ( 2017年3月11日    札幌D )

<札幌・C大阪>後半28分、同点ゴールを決め、叫ぶ札幌FW都倉
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 エースが意地の勝ち点1をもたらした。札幌は11日、本拠地・札幌ドームでC大阪と対戦。前半13分に先制されたが、後半28分にFW都倉賢(30)が今季チーム初得点となる同点ゴールを決めた。試合は1―1のままドローで、J1復帰3戦目で貴重な勝ち点1。10年ぶりのホーム開幕戦白星はならなくても、クラブワースト記録の開幕3連敗(02年)は阻止。勝ち点0で並んでいた大宮が敗れ、最下位からも脱出した。

 笑顔はない。でも、落胆もなかった。敗色ムードを一変させたエースの意地の一撃。開幕3連敗を阻止し、今季初の勝ち点をもたらせる、価値あるゴールだ。

 「やはり、この中で負けられない。最高の雰囲気をつくってくれたし、それが最後は引き分けにつながったと思う」

 0―1の後半28分。左サイドからFW内村の絶妙のクロスを都倉が、豪快に頭で叩き込んだ。「いいボールが来たので決めるだけでした」。そう振り返った直後から、怒とうの猛攻で何度もC大阪ゴールに迫る。試合はドローに終わっても、詰めかけた2万1760人のサポーターたちを沸かせた。昨季わずか1敗の札幌ドームで魅せたエースの底力。これで都倉は札幌ドーム通算26得点、しっかり最多記録を更新した。

 さまざまな思いを背負った一発だった。7日にMF稲本が再手術。前半戦絶望となった。長いリハビリに耐え、復帰を目前にしてまたも故障してしまったつらさは痛いほど分かる。「(稲本が)戻ってきた時にいい順位でいられるようにやっていく」。公私で仲のいい都倉はそう言った。

 この日は、先発予定だったDF菊地が試合前の練習で左ふくらはぎに痛みを感じ、急きょMF金眠泰(キムミンテ)が3バックの右で先発。さらに後半22分までに3人の交代枠を使いきり、その後に両足をつったMF兵藤を代えられなかった。そんな流れもエースが変えた。「前の2試合と違って追いつけたことが今日は素晴らしかった」。都倉はチームの成長を実感した。

 日本代表MF清武を自由にさせず、最後まで体を張ってのドロー。「全然(J1で)戦える。次は勝ちにつなげられるように準備したい」。都倉の言葉が、チームの最大の光明だった。

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2017年3月12日のニュース