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神戸 初の開幕3連勝!「感謝と勇気」被災地へ届けた

[ 2017年3月12日 05:30 ]

明治安田生命J1第3節   神戸2―0仙台 ( 2017年3月11日    ユアスタ )

<仙台・神戸>後半1分、先制ゴールを決めイレブンと喜ぶ神戸・大森(左から2人目)
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 神戸はアウェーで仙台を下し、勝ち点9として単独首位に立った。東日本大震災から6年を迎えた「3・11」、被災経験を持つクラブ同士が対戦。勝敗を越えた熱戦はMF大森晃太郎(24)とMF藤田直之(29)の得点で神戸に軍配が上がり、クラブ史上初のリーグ開幕3連勝を成し遂げた。

 被災者への思いを胸に戦った。渡辺は「あたらめて当たり前にサッカーができることに感謝して挑みました」としみじみ語り、ネルシーニョ監督は「この2クラブの対戦に特別な思いを感じている。互いに悲しみを知っている。でも悲しみを生む試合ではなく、その人たちの力になるような試合をしたかった」とうなずいた。95年に阪神淡路大震災を経験したクラブだからこそ伝えられる“メッセージ”だった。

 前半は6本のシュートが全て枠外。ハーフタイムに指揮官は勇気ある一手を打った。柏時代からの“秘蔵っ子”であるFW田中順に代えてMFウエスクレイを投入。「技術が優れているし、ボールを簡単に失わない」。狙い通りウエスクレイのドリブルからMF大森の先制点を呼び込んだ。さらに同6分の追加点もウエスクレイのキープ力が起点。采配が見事にハマり、今季初めて流れの中から得点が生まれた。

 ネルシーニョ監督は試合前に「今年の神戸は先頭に立って引っ張っていくんだ!タイトルを獲得する気持ちで戦うんだ!」と訴えた。目指す頂は高く、クラブ史上初の開幕3連勝でも手綱を緩める気配はない。獲得が決まっている元ドイツ代表FWポドルスキの加入時期は今夏で決定的。世界的ストライカーの合流にはまだ少し時間がかかっても、今の神戸は十分に強い。

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