×

【中田浩二氏分析】VS豪州 守備ライン裏を突くカウンター有効

[ 2016年10月11日 08:15 ]

ランニングする日本代表イレブン。豪州戦は守備ラインの裏を突くカウンターが有効
Photo By スポニチ

 オーストラリアは世代交代が進んでメンバーも若くなり、サッカーもロングボール主体からパスをつなぐようになった。6日のサウジアラビア戦で先制された場面は、日本の参考になる。オーストラリアのDFはスピードに弱く、守備ラインの裏も取られやすい。センターバック(CB)のスピラノビッチもスピードがなく、裏を狙われるとついていけない。これまでの日本代表に当てはめれば、本田がドリブルで仕掛けて、空いたスペースに清武が入り、岡崎が中で仕留めるイメージだ。空中戦には強いが、ドリブルや斜めのパスへの対応は下手で、2人目、3人目の動きを入れた攻撃をすれば崩せる。

 守備で日本が気をつけたいのは、セットプレーだ。サウジアラビア戦の1点目がそうで、CB2人とセンターFWジュリッチはヘディングが強い。MFムーイからいいボールが来るし、まずは無駄なファウルでFKを与えないこと、マークする時はしっかり体をつけて自由にヘディングさせないことだ。もうひとつは流れの中のサイド攻撃で、低いクロスからチャンスをつくる。4―3―3のシステムで、両サイドバックはスピードもテクニックもあるので、サイドをうまく封じる必要がある。足元の技術も体の強さもあるジュリッチに対してはCBのどちらかがしっかり見ることだ。

 まずはしっかり守り、オーストラリアが攻めてきたところで、守備ラインの裏が空くのでカウンターで攻めるのがいいだろう。実際、サウジアラビアのカウンターがよく効いていた。そのためにもボランチに山口、右MFに浅野を入れるのが面白いと思う。 (元日本代表DF)

 ▼オーストラリアのサウジアラビア戦VTR 6日に敵地で対戦し2―2で引き分けた。前半5分に先制点を許し初失点。スルーパスで最終ラインの裏を突かれ、折り返しを決められた。2―1の後半34分にはサイドをドリブルで崩されて失点。得点は高さとスピードを発揮。前半終了間際に左CKからDFセインズベリーが頭で同点弾。後半26分には相手GKクリアミスを見逃さずに速攻、FWクルーゼの右折り返しをFWジュリッチが押し込んだ。

続きを表示

2016年10月11日のニュース