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【川本治の視点】大久保、三十路過ぎて年々進化 ゴール前での怖さ増す

[ 2016年5月15日 10:40 ]

30歳を過ぎてからも年々進化している大久保

 大久保は30歳を過ぎてから年々進化している。特に判断が早くなったことで、ゴール前での怖さが増した。

 前半はあまり体の切れが良くないように見えたが、後半の勝負どころでは確実に決める。PKはGKと駆け引きして、ゆっくり助走して動きを読んでいた。韓国No・1GKから簡単に決めるところは凄い。勝ち越し点となったゴールもDFやGKの動きをよく見て、ループで決めたのは判断の早さのたまものだろう。

 大久保は元々両足でシュートを打てる技術はあるが、ここ2、3年で、右足のシュート時の膝下の振りがコンパクトで鋭くなっている。そのためにDFがタックルに行く足が届く前にシュートできるからゴールが増えた。タイミングが一番のポイントであるヘディングも、クロスに対しての判断が良くなったため、点と点で合わせられるようになった。シュートのツボをつかんだといっていいだろう。これだけの技術を持っている選手は他にいない。カッとしてイエローカードをもらうこともなくなり、今年も得点王に一番近い選手だと思う。 (元ジェフ市原強化部長)

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2016年5月15日のニュース