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本田、サッカーもJAPAN WAY!コンパクトに距離保つ

[ 2015年10月12日 06:10 ]

イラン戦に向けて汗を流す(左から)長友、吉田、山口、本田、香川

 中東遠征中の日本代表は13日にテヘラン(イラン)でイラン代表との国際親善試合を行う。11日からは試合で使うボールも取り入れるなど本番モード。消化不良に終わったシリア戦の反省を生かし、FW本田圭佑(29=ACミラン)は10日に日本らしいコンパクトなサッカーを追求することを強調。ラグビー日本代表の快進撃にも刺激を受け、「ジャパンウエー」を貫いて強敵撃破を狙う。

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 もう同じ失敗は繰り返せない。最終的に3点を奪ったが、前線から圧力を掛けられ後手に回ったシリア戦。本田は「前半は相手が来ないと思ってあれだけ来たことで、微妙なズレがあった。次の試合は繰り返したくない」ときっぱり言った。

 強敵イランとの試合を前に、修正点を確認した。選手間の距離感を近くし、連係しながら相手ゴールに迫る。「例えば、真司(香川)とオカ(岡崎)との関係。あとは高徳(酒井)、ボランチ、麻也(吉田)も関係してくる」。距離をコンパクトに保つことで、日本のストロングポイントであるパスサッカーも表現しやすくなる。ボールロストしても味方がカバーしやすい。全員がその意思統一がなされていないといけないからこそ、ボール回しの練習中にボールを追うのをやめた酒井高に対し、「何で追うのやめてん!」と厳しい言葉も浴びせた。

 23人全員が初対戦となるイランだが、対中東勢で本田がゴールを決めた10試合は全勝中。自身初の4戦連発も懸かる中、日本らしさを追求することがゴールにつながる。

 発奮材料がある。ラグビーW杯での日本の快進撃だ。1次リーグ敗退に終わったものの、格上の南アフリカに大金星を挙げた。「快挙であることは間違いない。日本だけじゃなくて世界に日本のラグビーはやるんだぞというのは確実に示せた」。周囲のイタリア人選手もニュースで知るほどの注目度だったという。「我々も最近、結果を出していないので負けられないという刺激をもらえた」。ラグビー日本代表のジョーンズHCが掲げたのは、豊富な運動量、組織力など日本の特長を前面に押し出した「ジャパンウエー」。その戦いぶりはサッカーにも通じることをあらためて確認した。

 イラン戦に出場すれば国際Aマッチ77試合に到達し、釜本を超えて中田に並ぶ。その中田が初めてW杯切符を獲得した97年「ジョホールバルの歓喜」の相手がイランだった。レジェンドに肩を並べる試合は勝ってこそ意味あるものとなる。

 「90分間、コンパクトにやり切るというのは現実的に不可能なんですけど、それをどれだけ大事な場面で、勝負どころで実行するかということ。90分に限りなく近い挑戦ができれば」。8万人が訪れるとも言われる究極のアウェー戦。本田が日本サッカーの真骨頂を体現する。

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