ジェイは２発！太田　２位死守へと導く８年ぶり“ジュビロ弾”

＜磐田・徳島＞前半、サイドを駆け上がるＭＦ太田

Ｊ２第３０節 磐田３―１徳島

（8月23日 ヤマハ）
　背番号９が磐田復帰初ゴールで３戦ぶりの白星に貢献した。磐田は本拠で徳島に３―１で勝利。ＦＷジェイの２発、そして今季仙台から戻ってきたＭＦ太田の０７年９月以来となるリーグ戦“ジュビロ弾”が２位死守へと導いた。
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　待望の瞬間だった。２―１の後半３０分。マークを３人引き連れたＭＦアダイウトンから、ＭＦ太田がエリア内右でパスを受けた。角度のない位置だったが、右足でゴール左隅へ。「久しぶりに点を取れたので、喜び方を忘れてしまった」。８年ぶりの歓喜が、頭上で爆発した。

　５月終盤からは６節連続で先発を外れた。それでも腐らず、自らの課題を早く修正しようとする姿があった。「前向きに取り組んでくれた成果が、いつか出てほしいと思っていた」と名波監督からも期待を寄せられていた。

　仙台では優勝争いも残留争いも経験。２戦連続白星がなく、Ｊ１昇格へ苦しい道を歩むチーム状況は、かつて経験したものと似ていた。今週の練習では「一番苦しい時に、大一番の勝負強さを見せていきたい」と誓っていた。

　有言実行の値千金弾。それは、同じ９番を背負った磐田のレジェンド・中山雅史氏が観戦に訪れた特別な日に生まれた。「ゴールが取れない呪縛から、ようやく解き放たれた」。吹っ切れた様子で笑った３２歳の一撃が、チームを昇格へ一歩近づけた。