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アギーレ監督に“徹底マーク”も…アジア杯での八百長防止へ監視強化

[ 2015年1月10日 05:30 ]

豪州地元紙はアジア杯で八百長の監視が強化されることをアギーレ監督の写真付で報道

 八百長疑惑でスペイン検察当局から告発されている日本代表のハビエル・アギーレ監督(56)がアジア杯で賭博監視機関から徹底マークされる可能性が出てきた。メルボルンの高級紙ジ・エイジが9日付の紙面で、今大会で八百長の監視が強化されることを報道。アジアサッカー連盟(AFC)は昨年11月にスイスに拠点を置く賭博の監視機関スポーツレーダー社と契約しており、グレー状態で指揮を続ける日本代表指揮官の采配を注視している。

【アジア杯日程 日本代表メンバー】

 アジア杯開幕当日に、不名誉な形で日本代表監督の名前が地元紙に躍った。オーストラリア―クウェート戦の会場となったメルボルンの高級紙ジ・エイジが「大会本部が八百長の脅威を監視」との見出しで、今大会は八百長の監視が強化されることを報道。その象徴的な存在としてアギーレ監督の写真が掲載され「2月にスペインで出廷する予定」との説明まで付けられていた。

 八百長撲滅を目指すAFCは、昨年11月にスイスに拠点を置く賭博の監視機関スポーツレーダー社と契約。国際サッカー連盟(FIFA)や欧州サッカー連盟と協力してスポーツ賭博のデータを分析する専門会社だ。結果的に“シロ”と判断されたが、昨年12月のスズキ杯ベトナム―マレーシア戦で八百長疑惑が取り沙汰されたばかりとあって、アジア杯でも異常な賭け金の動きなどがあれば徹底調査する方針を打ち出している。

 アギーレ監督は11年5月のサラゴサ―レバンテ戦で八百長に関与した疑いで告発されており、近日中にバレンシア裁判所に受理される見通し。グレー状態で采配を続ける中、AFCからマークされる可能性は高い。チームは国内合宿初日の昨年12月29日のミーティングで、監督自ら選手への釈明を終えており、現場サイドは告発が受理された場合も静観する方針。だが、大会に集中したい意向とは裏腹に騒動は拡大の一途をたどっている。

 この日は開幕戦に先立ち、AFC臨時総会が開催された。5月のFIFA理事選に向けてロビー活動を展開中の田嶋副会長は「アギーレ監督の八百長疑惑を皆が知っているのは事実。心配する声もあるけど、それだけではない」と明かした。関係者によると、1次リーグ同組のパレスチナ、イラク、ヨルダンなどライバル国には八百長問題で日本が混乱に陥ることを期待する向きもあるという。昨年末の釈明会見でアギーレ監督は「日本だけでスキャンダルになっている」と嘆いていたが、既にアジア中が注目する問題に発展。連覇を達成しても、うがった目で見られる危険性すらはらんでいる。

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2015年1月10日のニュース