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Jリーガー55人輩出!前橋育英 鬼門突破へ豪華OB全員集合だ

[ 2015年1月10日 05:30 ]

OB全員集合を呼びかけた前橋育英の山田監督

 全国高校サッカー選手権は10日、埼玉スタジアムで準決勝が行われる。国立競技場が改修中のため、同スタジアムでは初の開催。史上初の決勝進出を狙う前橋育英(群馬)は山田耕介監督(55)が教え子である同校OBのJリーガーを集結させる珍指令を出した。過去4度阻まれた鬼門の準決勝を突破するために、卒業生を含めた総力戦で“5度目の正直”に臨む。決勝は12日に埼玉スタジアムで行われる。

【準決勝 トーナメント表】

 前橋育英から数多くプロ選手を送り出した山田監督の口から、衝撃発言が飛び出した。「戸塚先生(部長)に“全員集合させろ”と言ったんですよ」。現在Jリーグはオフ期間。OBを集結させて応援させるという“豪華プラン”を明かした。

 黄色と黒の縦じまユニホームから「タイガー軍団」と呼ばれる上州の雄。指揮官によれば、そのユニホームに袖を通したプロは引退している選手も含めて55人。2日の2回戦・初芝橋本戦では細貝(ヘルタ)も応援に駆けつけるなど結束は固い。準決勝はバス42台の全校応援となるが、偉大な先輩が埼玉スタジアムに集結するとなれば、現役イレブンにとってはこれ以上ない発奮材料だ。

 卒業生に背中を押してほしい理由がある。09年に夏の全国高校総体優勝を経験している強豪だが、冬の選手権はベスト4止まり。過去4回、準決勝に進みながら全て涙をのんできた。「この代にとっては初めての準決勝だけど、負けたらいろいろ言われるな…」と指揮官。8日のミーティングでイレブンはスタッフが編集した4度の準決勝の映像を見つめた。約15分の映像には先輩が涙を流す場面も多く映されていたという。「気合が入った」とFW青柳。伝統の重みを痛感させられた。先輩の声援が鬼門突破への大きな力になるはずだ。

 流通経大柏のハイプレスに対し、流れるパスサッカーで対抗する。13年のU―17W杯にも出場したU―19日本代表MF渡辺凌は「自分たちが敵を討ちたい。歴史を変えたい」と運命を受け入れた。先輩とともに、史上初めて決勝への扉を開く。

 ▽前橋育英の主なOB 83年に赴任した山田監督の教え子で、W杯経験者は02年日韓大会に出場した故松田直樹さんと98年フランス大会に出場したMF山口素弘氏の2人。元日本代表ではDF青木剛(鹿島)やDF青山直晃(甲府)がいる。09年全国高校総体のメンバーにはアギーレ監督も注目する元日本代表FW皆川佑介(広島)、当時2年のMF小島秀仁(浦和)ら。他には新潟のMF田中亜土夢、浦和のMF青木拓矢ら多くのJリーガーを輩出している。

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2015年1月10日のニュース