矢板中央　キラ星キョーワァンＶ弾　父はコンゴ人２年生のＣＢ

＜矢板中央・松山北＞後半４０分、勝ち越しゴールを右足で決めた星（右）

第９３回全国高校サッカー選手権大会第２日 矢板中央３―２松山北

（12月31日 フクアリ）
　コンゴ人を父に持つ矢板中央の２年生センターバック・星が、勝ち越し弾を決めた。前半に２点のリードを許したが、同点として迎えた後半４０分、左ＣＫのこぼれ球に中央で詰めて右足でネットを揺らし、逆転劇を完成させた。

　「ゴール前に突っ込んだら入った。ラッキーだと思った」と柔和な笑顔を見せた。１メートル８４の長身を生かした空中戦が持ち味だが、泥くさいプレーで勝利に導いた。

　中学からサッカーを始め、競技歴はまだ５年目。それでもセンスは抜群で「日々、成長している。粗削りなところがあるけどいろいろ経験している。キャプテン候補」と高橋監督も目を丸くする。「キョーワァン」という名は父のンゴマ・タティーさん（５０）が「賢く育つ」という意味を込めて名付けた。「一戦一戦大切にやっていきたい」と話す伸び盛りの新星が、今大会のスター候補に名乗りを上げた。

　▼松山北・渡部監督　前半は前線からの守備もセカンドボールへの反応も良かったが、運動量が多く後半は足が止まった。今の力は出し切った。