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浦和 スコアレスドロー「J最後の国立」勝利で飾れず

[ 2014年5月7日 05:30 ]

<甲府・浦和>スコアレスドローに終わり力なくピッチを後にする浦和イレブン

Jリーグ第12節 浦和0―0甲府

(国立)
 聖地・国立が最後に浦和に伝えたことは、勝利の難しさだった。あと2ゴールでJクラブ唯一の国立通算100得点の大台に到達できたが、痛恨のスコアレスドロー。日本代表入りのアピールにつながるメモリアル弾を逃した原口は「不完全燃焼。いろいろ工夫したけど、難しかった」と悔しさをにじませた。

 チームは持ち味のパスをつなぐポゼッションサッカーで得点を狙った。前半18分に森脇のパスを中央で受けた原口が、右に切れ込みながらシュートを放つもGKの正面。後半33分には前掛かりになった相手の隙を突き、カウンターから再び原口が決定機を迎えたが枠の外。5バック気味に徹底して引いて守る相手を最後まで崩せなかった。

 国立でのラストゲームに選手はさまざまな思いを抱いていた。93年5月15日のV川崎(現東京V)VS横浜のJ開幕戦をスタンドで観戦していた李忠成は「聖地でプレーできる喜びをかみしめていた。特別な雰囲気だった。(最後に)ゴールを奪いたかった」と振り返った。後半18分から出場したユース出身の19歳・関根にとっては、これが初めての国立。「緊張したけど自分の持ち味は出せた」。試合後はドーピング検査で会場に残り「いろいろ思い出に残る試合になった」と初々しい表情で話した。また、前日5日に元ビートルズのポール・マッカートニーのコンサート(17、18日、国立)の盛り上がりに負けないようにしたいと話していた槙野は、4試合ぶりの復帰だったが「(国立は)成長させてもらった場所。ゴールを奪えなくて残念」と不満げだった。

 勝ち点1は奪ったものの、わずか1節で首位から陥落。「ゴールに向かって戦えたことは前向きに捉えたい」とペトロヴィッチ監督は話したが、引いた相手をいかにして崩すか。最後の国立で突きつけられた課題をクリアすることが、8年ぶりの優勝の条件となる。

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2014年5月7日のニュース