川島スーパーセーブ連発！３戦連続完封

＜フランス・日本＞好セーブを見せる川島永嗣

国際親善試合 日本１－０フランス

（10月12日 サンドニ）
　かつて５失点を喫した「スタッド・フランス」が川島劇場と化した。フランスに押し込まれながら川島永嗣は神懸かり的なスーパーセーブを連発し、歴史的勝利に大きく貢献。「前回の代表がここで悔しい思いをしていたので、欧州ではその印象が強い。良い印象を与えたかった」。１１年前の悲劇を払しょくした千両役者は、トレードマークのどや顔で振り返った。
【試合結果】

　前半１３分は相手のロングボールの処理を誤りＣＫを献上したが、その後はフランスのサポーターの歓声を何度もため息に変えてみせた。最初の見せ場は前半３９分。ゴール正面のベンゼマのＦＫは１０枚の壁で対処し、川島が横っ跳びでセーブ。相手が猛攻を仕掛けてきた後半も、４２分にはＦＷジルーの強烈な右足シュートを、その直後にはバルビュエナのミドルを止め、直後の香川真司の決勝弾につなげた。「相手もリスクを負って攻めてきていたので、そういうシーンが増えるとイメージしていた」。先の展開を読んで有事に備えることで、イメージどおりのプレーにつなげた。

　今夏にリールセから同じベルギーで２３度のリーグ優勝を誇るスタンダール・リエージュに移籍。「１試合の重みが違うというか、ファンの要求も高い。プレッシャーもありますね」と語る。目標も「優勝して来季に欧州チャンピオンズリーグや欧州リーグに出たいという気持ちはある」と言う。さらなるレベルアップに、フランス戦の勝利は大きな弾みとなった。

　ザックジャパンはこれで３試合連続完封となり、発足後の２７試合で失点はわずか１４。１試合平均に換算すると、失点０・４４と抜群の安定感を誇る。ザッケローニ監督も「最近はほとんど失点をしていない」と絶大な信頼を寄せているが、アジアレベルでは鉄壁を誇ったＤＦ陣は、川島によって世界レベルへと昇華した。