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長友 同僚カッサーノ直伝のひらめきクロス

[ 2012年10月14日 06:00 ]

<フランス・日本>後半終了間際、今野からのパスを受けた長友佑都のクロスが、香川のゴールを呼び込む

国際親善試合 日本1-0フランス

(10月12日 サンドニ)
 長友佑都が“カッサーノ直伝”の決勝アシストを決めた。後半43分、ピッチ中央をドリブルで駆け上がった今野の右を全速力で約60メートル並走。距離にして約90メートルを走り、敵陣深くでパスを受けると「今野さんのパスのタイミング、(香川)真司の相手を外すタイミング、全てが一致したのでこれは来たと思った」とひらめいた。ペナルティーエリア内に走り込んだ香川に、右ダイレクトのグラウンダーパスで合わせた。
【試合結果】

 実はパスの瞬間、脳裏にインテル・ミラノのあるチームメートの姿が浮かんだという。「ボールを受けたときは(シュートを)打とうと思ったけど、カッサーノが頭に浮かんだ。彼はギリギリまで見てアシストすることを考えてダメならシュートを打つ」。素行に問題があり、かつて悪童と言われたカッサーノ。だが、緩急鋭いドリブルなど天性の技術を持つ。以前から親交があり、ACミランから加入した今季は、間近でプレーを観察していたことで、知らず知らずのうちにインスピレーションを受けていた。「あれ(シュートせずにパスをしたこと)は彼から学んだ。相手は完全にシュートを打つと思っていましたね」。いたずらっぽい笑顔で振り返った。

 この日は、前半こそ守備に追われる時間が多かった長友だが、後半は最後まで全く落ちない無尽蔵のスタミナと異次元のスピードで左サイドを制圧。これには敵将のデシャン監督も「最後のカウンターでの失点は悔いが残る。長友の攻めの部分は素晴らしかった」と脱帽するしかなかった。一夜明けた13日付の地元スポーツ紙レキップは日本代表の中で最高点「7」をつけて絶賛。イタリアのビッグクラブで着実に成長しているザックジャパンの切り札は歴史的勝利の立役者の一人として、世界にその存在を知らしめた。

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2012年10月14日のニュース