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W杯再現弾だ!川澄「遠めからのシュート効く」

[ 2012年7月28日 06:00 ]

リラックスムードで練習する川澄(右)と宮間

ロンドン五輪女子1次リーグF組 日本―スウェーデン

(7月28日 コベントリー)
 シンデレラゴールを再現する。28日の五輪1次リーグ第2戦でスウェーデンと対戦するなでしこジャパンは27日、コベントリー市内で最終調整した。MF川澄奈穂美(26=INAC神戸)はGKが前に飛び出してくる相手の短所を突くミドルシュートでゴールを決めることを宣言。昨夏のW杯準決勝のスウェーデン戦では30メートル弾を決めており、その再現でチームの決勝トーナメント進出を後押しする。
【スウェーデン戦予想スタメン】

 待ってましたとばかりに川澄がニヤリと笑った。スウェーデン攻略法を聞かれると「彼女がスタートなら遠めからのシュートが効いてくると思う」と即答した。

 「彼女」とはスウェーデンのGKリンダールのこと。日本がカナダとの初戦を白星で飾った直後に行われた25日のスウェーデン―南アフリカ戦でも弱点を如実に露呈していた。4―1で大勝したが、唯一の失点はリンダールのミスによるもの。不用意に前に出たところを南アフリカのモディセに頭上を越されるシュートを決められた。「ミドルシュートが少ないことはノリさんからも言われている。もう少し意識してもいいかなと思ってます」と川澄。1メートル79の長身を誇りながら判断が甘く飛び出すことが多いGKなら、遠くからでも狙うのが勝利への近道だ。

 実績がある。昨年のW杯準決勝のスウェーデン戦。W杯初先発となった川澄が一躍注目を集めたのは同点ゴールとともに後半19分の2点目だった。リンダールの中途半端なクリアボールをカットして右足で30メートルの美しすぎるループシュートを決めた。FIFA制定の「ゴール・オブ・ザ・デー」にも選ばれた技ありの一撃を「GKが前に出てくるという分析があってのこと。データも含めてやっていたことが出せた」と振り返る。シンデレラへの階段を上り始めた一戦には、緻密な分析を基に実際に結果を出したことが大きかった。

 カナダ戦に続き2戦連発の期待がかかるスウェーデン戦に向け、この日は非公開で最終調整。詳細は明かさなかったが、練習からミドルシュートにも果敢に挑戦したもようだ。

 「気持ちも含めて、やるってことが大事。まずは勝ち点3を取ること」。1年前と変わらないのはピンクのヘアバンドとネイルのビジュアルだけ。威力を増したプレーで再びミラクルを起こす。

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2012年7月28日のニュース