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リーグ281日ぶり!森本待望の今季初ゴール!

[ 2010年12月7日 06:00 ]

<カターニア・ユベントス>ゴールを決めた後、ゴール裏ファンに両手をあげて挨拶する森本

 カターニアの日本代表FW森本貴幸(22)がリーグ第15節で待望の今季初得点を決めた。5日のホーム・ユベントス戦に2試合連続先発出場し、1点を追う前半37分に左足で同点ゴール。試合は1―3で敗れたが、地元紙からは高い評価を受けた。6日に発表されたアジア杯(来年1月7日開幕、カタール)の日本代表予備登録メンバー50人にも名を連ねたストライカーが復活ののろしを上げた。

 ゴールハンターの嗅覚は鈍っていなかった。カターニアは今季初めて2トップを採用。その一角に先発起用された森本はチャンスを逃さなかった。1点を追う前半37分、相手DFのクリアミスに素早く反応。左足を振り抜いた。ジャストミートはしなかったが、GKの逆をついたシュートは右隅に吸い込まれた。リーグ15節目で生まれた今季初ゴールに雄叫びを上げて喜びを爆発させた。
 「ずっとゴールできるのを待っていたので、決められてとてもうれしかった。ゴールの後は感激した」。リーグ戦では2月27日のバリ戦以来281日ぶりとなる一撃に会心の笑顔を見せた。
 苦境を自らの力で乗り越えた。開幕戦に途中出場した後はリーグ戦11戦連続出番なし。うち8戦はベンチ外という屈辱にも心は折れなかった。10月27日のイタリア杯バレーゼ戦で得点。練習試合などで地道に結果を残して、FW2番手争いでFWアンテヌッチを逆転。前節ラツィオ戦で出場停止のFWマキシ・ロペスに代わってリーグ戦初先発すると、今回は2トップでエースと肩を並べた。前半26分には森本の胸トラップからマキシ・ロペスがシュートを放つなど「お互いの持ち味を出せるように考えてやった」と今季初コンビに手応えをつかんだ。
 出場機会がない時期にはパルマなどへの移籍報道も出たが、去就については「クラブが決めること。自分はプレーに集中するだけ」と明言を避けた。ただ、リーグ戦3試合連続出場で「試合に出ることが大切」という森本が求める環境が整いつつあることは確かだ。
 森本の復活はザックジャパンにとっても朗報だ。アジア杯の予備登録メンバーに選ばれ「(最終メンバーに)選ばれるように(カターニアで)試合に出て結果を残したい」と気合十分。“壁”を突き破った点取り屋が、ゴールを量産してアジア杯につなげる。

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2010年12月7日のニュース