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5季ぶり復帰の福岡 結束力で低評価覆す

[ 2010年11月23日 19:31 ]

 今季の年間予算は昨季より2億円減の約9億円。主力に外国人選手はおらず、昨季のJ2でチームワーストの11位だった福岡が低い前評判を覆し、5季ぶりのJ1復帰を果たした。2008年7月に就任した篠田監督は「まとまりあるサッカーができた」と話し、元日本代表DFの田中誠も「全員が同じイメージで動けた」と強調した。

 守りは34試合で33失点と堅く、先制した試合は15勝1分け。特に3人の新加入MFが戦力を底上げした。永里はチーム最多の15得点。中町と末吉も献身的な守備が光り、中町は10得点を挙げた。篠田監督は「3人の存在は大きかった」と高く評価。天皇杯全日本選手権でもJ2勢で唯一の8強入りを果たした。
 経営陣交代も好調と無縁ではない。広告代理店から3月に転身した大塚社長は「できることは全部やる」と街でのビラ配りなど地道な営業活動に努めた。冷ややかだった周囲の見方を変えつつある。好影響は現場にも及び、篠田監督は「雑音や不審に思うことが減った」と明かした。
 来季はJ1での厳しい戦いが待つ。低予算の苦しい現状からどこまでスポンサーを獲得し、戦力を上積みできるか。

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2010年11月23日のニュース