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磐田救った!19歳松浦が同点ミドル

[ 2008年12月11日 06:00 ]

<仙台・磐田>後半8分、同点ゴールを決めた松浦拓弥(右)は駒野友一と抱き合って喜ぶ

 JリーグのJ1、J2入れ替え戦第1戦は10日、ユアテックスタジアム仙台で行われ、J1で16位の磐田とJ2で3位の仙台は1―1で引き分けた。仙台が前半41分にFWナジソン(26)のゴールで先制したが、磐田は後半8分に2年目のMF松浦拓弥(19)が値千金の同点弾。アウェーゴールをマークした磐田は、13日にホームで行われる第2戦で0―0の引き分けでもJ1残留が決まる。

【試合結果


 一度もJ2に落ちたことがない名門の危機を、1メートル66の19歳が救った。1点を追う後半8分、中央でFWジウシーニョからラストパスを受けたMF松浦が、迷わず左足を振り抜いた。ゴール右隅に突き刺さった約20メートルのミドル弾で同点。過去に入れ替え戦第1戦で敗れたチームがJ1に残った例はなく、先制されて浮足立っていたチームを静める一撃だった。

 「ゴールは来た球をミートすることができた」。松浦は淡々と話したが、チームにとっても公式戦3試合ぶりのゴール。オフト監督は「選手を称えたい。松浦のゴールで追いついて、ゲームをコントロールできるようになった」と喜んだ。

 日本代表GK川口も認めるキック力と精神力を入れ替え戦で生かした。今季の公式球変更でブレ球のシュートに苦しんでいた川口は、2月6日のW杯アジア3次予選タイ戦に続き、3月9日の柏とのJ1開幕戦でもMFポポの落ちるシュートをファンブル。柏戦の翌日、川口がブレ球対策の居残り練習で“練習台”に指名したのが、強烈なキックを持つ松浦だった。

 経験豊富な川口でさえ「W杯予選と違った重圧を感じた」と敵地のプレッシャーを実感していた中で流れを変えた19歳。ベテランGKは「才能があるし、どんな状況でものびのびプレーできる。このゴールで、そして残留すれば、これからも絶対に伸びる」と期待を込めた。21日に20歳となるため、第2戦が10代最後の試合となる松浦は「こんな経験はできない。また決めればドラマになる」と、頼もしいセリフを口にした。

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2008年12月11日のニュース