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ガッツリ「勝ち飯」目的別メニューでメダル量産サポート

[ 2012年7月26日 06:00 ]

 ロンドン五輪代表の強化拠点「味の素ナショナルトレーニングセンター」(東京都北区)で25日、選手に提供されている食堂のメニューが初公開された。目的に応じて主菜や副菜などを組み合わせるスタイルで、勝てる体をつくるための「勝ち飯」。健康計測機器メーカー「タニタ」の社員食堂のヘルシーレシピが大ヒットする中、アスリート向けの“五輪メニュー”も注目を集めそうだ。

 味の素トレセン内の食堂「SAKURA Dining」は、日替わりで数種類の主菜や副菜があり、食べたいメニューをトレーに載せていく形式。一般的な社食や学食と違うのは、1品ごとに栄養素が詳しく表示されており、利用する選手は主食、主菜、副菜、汁物、果物、乳製品を基本に、トレーニングの内容や体づくりの目的に合わせて組み合わせていく。管理栄養士にアドバイスを受けることもできる。

 この日の昼食のメニューの中から3つの組み合わせが公開され、(1)ホタテの甘辛煮、切り昆布の煮物など鉄分豊富で貧血対策(2)チキンのポテトサラダ焼きで炭水化物をしっかり摂(と)り持久力強化(3)豚しゃぶに、かぼちゃと枝豆のマヨネーズ和(あ)えなどを合わせ疲労回復――と、目的別に何通りもの組み合わせができる。

 食堂を運営するエームサービス所属の管理栄養士、古川由佳さん(28)は「選手には鶏肉料理が男女問わず人気」と説明。そこで(2)の組み合わせを試食してみた。

 チキンの上にポテトサラダを載せてオーブンで焼いたもので、食べ応え十分。副菜はゴボウの甘酢炒め、かぼちゃと枝豆のマヨネーズ和えの2品で、汁物は大根のスープ。これにサラダとフルーツが付き、栄養バランスも満点だ。

 「勝ち飯」は味の素と日本オリンピック委員会(JOC)が2010年4月から共同で始めた栄養サポートプログラム。選手からは「コンディションが良くなった」などの声が寄せられているという。

 ロンドンへの出発を前に、先週まで金メダル量産が期待される柔道代表らが合宿を行っていた。「勝ち飯」導入後初めての五輪を迎え、エームサービスの支配人小田敬さん(38)は「選手たちの結果が一つの指標になる。結果に結びついてくれればいい」と期待を寄せた。

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2012年7月26日のニュース