大食い「魔女」菅原初代さん死去 大腸がんで闘病 「9キロは余裕!」名言残し わんこそばは衝撃480杯

[ 2023年3月18日 04:55 ]

菅原初代さん(本人インスタグラムから)

 大食い番組で“魔女菅原”の愛称で活躍した菅原初代(すがわら・はつよ)さんが9日、死去した。59歳。岩手県出身。死因は明らかになっていないが、昨年6月にステージ4の大腸がんが見つかり闘病中だった。本人の公式ツイッターにも、16日夜に「3月9日、菅原初代は永眠いたしました。長い間お付き合いいただきありがとうございました」と投稿された。

 菅原さんが今年2月に、趣味で集めた美術品の展示を行った盛岡市内のギャラリー関係者は「ご自身が集めた作品を大切にしてくれる方に託されたいとのことでした」と語った。展示会には車椅子で出席し、大食い仲間のタレントもえのあずき(35)らの来訪を受けたことをSNSに掲載していた。

 菅原さんは、2007年に「元祖!大食い女王決定戦」札幌予選で番組初出演。クールな表情と恐ろしいまでの食べっぷりに、番組司会の中村ゆうじから「魔女菅原」と名付けられた。08年には当時、全盛期だったギャル曽根(37)を破り、10年まで3連覇。天ぷら茶漬け9キロを食べ「9キロは余裕!」との名言も残した。地元盛岡市で開催されている「全日本わんこそば選手権」でもゲスト出演ながら歴代5位かつ女性で1位の480杯という記録を持っている。TBS「水曜日のダウンタウン」などにも出演。21年のテレ東「最強大食い女王決定戦」では11年ぶり優勝を果たすなど健在ぶりを見せつけていた。

 その大食い手法は理論派。食べる量やスピードを綿密に計算して「計算通りに食べ進めればおのずと勝ちが見えてくる」と語り、大会前には皮下脂肪を下げ、胃を広がりやすくするトレーニングを欠かさなかった。私生活では1児の母。16年に盛岡市内でパン店を開業したが、大腸がんの発覚で閉店していた。

 ▽大腸がん 近年、罹患(りかん)者数は増加。1年間の罹患者数は約15万人。男性は前立腺がん、女性は乳がんに続きともに2位。女性のがんの死亡者数では1位となっている。若年層も増えており、背景には食の欧米化、肉類摂取の増加がある。アルコールや喫煙、プロテインなどタンパク質の取り過ぎもリスクとなる。逆に野菜や食物繊維は予防効果が高い。早期発見がカギで、検便や大腸カメラでの検査が推奨されている。

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