ロバート・キャンベル氏 ウィル・スミスのビンタ騒動に「言葉で返すべき」「他の受賞者たち全部霞んだ」

[ 2022年3月29日 10:21 ]

ロバート・キャンベル氏
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 日本文学研究者のロバート・キャンベル東大名誉教授(65)が29日、日本テレビ系「スッキリ」(月~金曜前8・00)に出演。27日(日本時間28日)に行われた第94回アカデミー賞授賞式で、プレゼンターを務めたコメディアンのクリス・ロック(57)が俳優のウィル・スミス(53)とその妻のジェイダ・ピンケット・スミスを侮辱するスピーチをしたことを受け、ウィルがクリスの顔を平手打ちした件に言及した。

 クリスはスピーチ内で、ジェイダの髪形を侮辱した。米メディアによると、ジェイダは脱毛症に悩まされ、昨夏ごろから短髪にしている。ウィルはステージへ上がり、クリスの顔面に強烈な平手打ちをし、マイクを通さず放送禁止用語で応戦した。その後、主催団体のアカデミーは「いかなる暴力も許さない」とし「正式な調査を開始した」との声明を発表。クリスは米メディアに対し、被害届を提出しないことを明らかにした。

 キャンベル氏は「僕は両成敗ではないと思っていて」と前置きをし「ピンケット・スミスさん自身は女優ですし、プロフェッショナル。免疫の疾患による脱毛症に悩んでいるということを公表して、啓発運動をいろいろとやっているわけです。ロック氏は同じアカデミー賞で彼女を1回イジっているんです。その時のほうがちょっとえげつなかった。今回も僕は趣味がいいとは思わないし、アメリカのコメディーの中ではエッジーなイジリ方なわけです」と背景を説明しつつ「ただ、本人ではなく、夫であるスミス氏が舞台に上がって暴力を振るったっていうことは事実。悩んでいたことがあったとして、言葉で何かを侮辱された本人が何かをされた時は言葉で返すべきだと思う」と見解を示した。

 さらに「そこは全世界に見せて、そのあとにドキュメンタリー賞の受賞者が同じ黒人でやっと光が当たった人たちも、他の受賞者たちも全部霞んでしまった。そのことを含めて、これは指弾する行為だと思います」と厳しく断じた。

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2022年3月29日のニュース