ドラクエ作曲家のすぎやまこういち氏死去 90歳 敗血症性ショックのため

[ 2021年10月7日 15:21 ]

すぎやまこういち氏(04年撮影)
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 人気ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズの音楽や「恋のフーガ」「亜麻色の髪の乙女」などのヒット曲を手がけた作曲家のすぎやまこういち(本名・椙山浩一)さんが9月30日、敗血症性ショックのため死去した。90歳。東京都出身。葬儀は近親者のみで営まれた。

 文化放送を経て、1959年にフジテレビに開局とともに入社。ディレクターとして同年から放送開始した音楽番組「ザ・ヒットパレード」を手がけ、番組中の音楽も担当した。中学生時代から作曲を手がけており、ポップス作曲家の草分け的存在に。ザ・ピーナッツの「恋のフーガ」、ザ・タイガースの「君だけに愛を」「花の首飾り」、ヴィレッジ・シンガーズの「亜麻色の髪の乙女」、ガロの「学生街の喫茶店」など多くの大ヒットを飛ばし、グループサウンズの黄金時代を築き上げた一人。

 86年からは家庭用ゲーム機ファミリーコンピューターの超人気ゲームソフト「ドラゴンクエスト」シリーズの音楽全曲を手がけ、「ゲーム音楽」というジャンルを切り拓いた。世界最高齢のゲーム音楽家としてギネス世界記録にも認定されている。このシリーズ曲は、オーケストラ演奏の交響組曲に編曲し、ロンドン・フィルハーモニーなど世界一流のオーケストラによって演奏されている。今夏の東京五輪開会式の各国選手団入場行進にも使用された。

 ほかにも、東京競馬場・中山競馬場の発走のファンファーレやサロンパスのCM曲などを手がけた。
 愛煙家として知られ、「喫煙文化研究会」代表を務める。「日本カジノ学会」理事。2018年旭日小綬章受章、2020年文化功労者に選出された。

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2021年10月7日のニュース