古賀悠聖四段 フリークラスからC級2組へ昇級で、史上10人目の快挙 新人王戦で梶浦宏孝七段に勝利

[ 2021年9月8日 19:50 ]

新人王戦準決勝で梶浦宏孝七段に勝利した古賀悠聖四段(日本将棋連盟提供)
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 将棋の古賀悠聖四段(20)が8日、フリークラスから順位戦C級2組への昇級を果たした。この日の第52期新人王戦準決勝戦の勝利で直近30局の成績が20勝10敗(未放映のテレビ対局を含む)となり、「30局以上の勝率が6割5分以上」の規定を満たした。

 フリークラスからの昇級は2017年に昇級した佐々木大地五段(27)以来10人目。過去の9人には松田龍平主演映画「泣き虫しょったんの奇跡」(監督豊田利晃)に描かれた、サラリーマンから棋士になった瀬川晶司六段(51)らが含まれる。

 この日の勝利は梶浦宏孝七段(26)から116手で挙げた。梶浦は今年度、竜王戦決勝トーナメントでもベスト4に進出するなど好調で、古賀の苦戦が予想されたが下馬評を覆した。

 福岡県出身で元日生まれ。ちょうど61歳年上のレジェンド、加藤一二三・九段(81)と共通点が2つあることでも知られる。中田功八段門下。11年、6級での入門前から通った福岡将棋会館時代の恩師、本紙観戦記者の関口武史指導棋士五段は「棋譜並べや詰将棋を地道にやった姿を思い出します」と振り返り、「カセが取れて、これからノビノビ指してくれたら」と期待する。

 四段昇段は昨年10月。三段リーグを次点2回による突破だったため、順位戦に参加できないフリークラスからの船出となった。10年以内にC級2組へ昇級できなければ引退という条件付き。古賀は昇段時、「2年以内に抜けたい」と目標を掲げ、それをさらに1年短縮する有言実行も果たした。

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2021年9月8日のニュース