テレ朝 五輪スタッフ宴会不祥事で社員6人処分「甘えあった」転落経緯は不明点残る

[ 2021年9月8日 05:30 ]

テレビ朝日の社屋
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 テレビ朝日は7日、東京五輪の番組スタッフによる宴会不祥事騒動で、緊急搬送された女性社員1人を含むスポーツ局社員6人全員を10日間の謹慎処分にしたと発表した。いずれも20代。宴席には計10人が参加し、4人は社外スタッフ。同局は10人について「宴席厳禁という社内ルールを認識していた」とした上で「少しならよいではないか、今日ぐらいいいのではという甘えがあった」と断じた。

 発表によると、宴席は五輪閉会式と同じ8月8日午後8時から六本木の飲食店で1次会がスタート。社外スタッフを含む6人が集まった。6人は閉会式の取材などには関わっていなかった。その後2人が合流。午後11時半ごろから渋谷のカラオケ店で2次会を行いさらに2人が加わった。

 10人とも緊急事態宣言下での宴会はこの時が初めてだったという。ただ渋谷に移動した経緯や同店を選んだ理由などについて、同局は「把握できておりません」と回答。現場になったカラオケ店は当時、翌朝5時まで営業していたことが明らかになっている。

 また、搬送された女性社員は店の1階と2階の間の階段踊り場から転落し、足の骨を折る重傷を負った。同局の調査に「他のお客さんと乗り合わせるのを避けようと、エレベーターではなく非常階段を使った」「はっきりとは覚えていないが、外に出られないと思い込み、隣のビルの壁や看板をつたって降りようと考えたのだと思う」と話しているという。同局は「(本人に)これ以上の記憶がない」としており、転落した経緯などに不明な点を残す結果となった。

 《社長ら報酬返上》同局によると、宴席に参加した10人にはPCR検査を行い、全員が陰性と判断されたという。再発防止策として、入社5年目以下を対象に役員による研修を行う。また、監督責任としてスポーツ局長とスポーツセンター長も、1カ月の減給処分を下した。亀山慶二社長とスポーツ局担当の浜島聡常務は、本人の申し出により、役員報酬を10%、1カ月返上する。

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2021年9月8日のニュース